共産党の志位委員長は、総理大臣官邸で仙谷官房長官と会談し、尖閣諸島沖で起きた中国漁船による衝突事件に関連し、「中国の主張は歴史的に成立しない」と述べたうえで、尖閣諸島が日本固有の領土であることを国際社会などに積極的に訴えるよう申し入れました。
この中で志位委員長は、「中国政府は、尖閣諸島の領有を主張する根拠の一つとして、日清戦争で日本が略奪したことをあげているが、日本は、それ以前に、尖閣諸島を領土とすることを閣議決定しており、中国の主張は歴史的に成立しない」と述べました。そのうえで、志位委員長は「中国政府が領有権を主張するようになったのは、周辺に天然資源があることがわかった1970年代からだ」と指摘し、尖閣諸島が日本固有の領土であることを、国際社会などに積極的に訴えるよう申し入れました。これに対して、仙谷官房長官は「共産党と立場はいっしょであり、菅総理大臣に申し入れの内容を伝えたい」と述べました。このあと志位委員長は記者会見し、「これまで日本政府は、尖閣諸島の領有について外交的主張を怠ってきた。共産党としても、今後、中国を含む各国大使館に対し、日本の領有権をアピールしていきたい」と述べました。