2010年8月6日 11時31分 更新:8月6日 11時52分
法務省は6日、死刑のあり方についての省内勉強会の初会合を開いた。千葉景子法相は先月28日の死刑執行後、勉強会で制度の存廃も含めた議論を進めると表明しており、今後は有識者らから賛否両面の意見を聞く。存廃の是非をはじめ、執行の告知方法、処遇などが検討課題となる見通し。
勉強会は政務三役と法務省の刑事、矯正、保護の各局長らで構成。運用状況の確認や死刑確定者の処遇、国内外の議論などを論点整理し、制度見直しの是非を検討する。被害者遺族や死刑廃止団体、専門家らから意見を聞く予定。千葉法相はあいさつで「死刑は人の命を絶つ極めて重大な刑罰で、存廃は刑事司法制度の根幹にかかわる。より広く国民的議論が行われる契機にしたい」と述べた。
日本弁護士連合会は、勉強会の結果を踏まえた見直しが行われるまで、死刑の執行を停止するよう法相に求めている。死刑を巡っては鳩山邦夫元法相が07年8月の就任後に勉強会を省内に設置し、執行された死刑確定者の氏名公表を決めた。【石川淳一】