2010年8月5日 19時14分
民間のコメ情報調査会社「米穀データバンク」(東京都千代田区)は5日、10年産米の作況指数(平年=100)を102の豊作とする予測を発表した。主食用米の収穫量は848万トンと見込まれ、農林水産省の需要予測805万トンを大幅に上回る。コメ余りを背景に米価の下落傾向が強まりそうだ。
作況指数が102になれば08年以来2年ぶり。同社によると、コメの生育は5月までは低温で遅れていたが、6月以降の好天で回復。特に北海道や東北、関東で高い収穫量が見込まれる。一方、西日本は梅雨期の大雨などの影響で平年を下回ると予想している。
農水省は10年産米の収穫量を813万トンと見込んでいるが、同社の予想は35万トン上回り、09年産米の売れ残り分を加えると70万~75万トンの供給過剰になると試算している。
09年産米の相対取引価格は今年6月時点で60キロ当たり1万4000円程度だが、業界では過剰在庫や豊作で1000~2000円程度の値下がりを予想する声も出ている。
今年度導入された農業者戸別所得補償制度では、コメの値下がりに応じて農家への給付額を上乗せする「変動部分」に約1400億円の予算が計上されているが、想定を超えた米価下落で財政負担が膨らむ恐れも指摘されている。【行友弥】
◆10年産米の作況予測◆(米穀データバンク調べ)
北海道 106
青森 105
岩手 105
宮城 106
秋田 100
山形 101
福島 105
茨城 105
栃木 104
群馬 103
埼玉 102
千葉 105
東京 102
神奈川 103
新潟 102
富山 103
石川 103
福井 102
山梨 102
長野 103
岐阜 103
静岡 102
愛知 102
三重 102
滋賀 102
京都 102
大阪 101
兵庫 101
奈良 101
和歌山 101
鳥取 100
島根 101
岡山 100
広島 100
山口 98
徳島 100
香川 98
愛媛 98
高知 99
福岡 97
佐賀 96
長崎 96
熊本 98
大分 97
宮崎 100
鹿児島 97
沖縄 96
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全国 102