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年末・年始企画

【豊の味力 】

猪鹿鳥 しゃれた味わい/朝日食懇話会

2010年02月26日

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ジビエ料理を楽しむ参加者たち=由布市湯布院町

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鹿のタルタル

 ◆ジビエ料理に舌鼓

 由布院の若手料理人による新たなジビエ(野生肉)料理を食べ、食の視点から地域文化について語り合う朝日食懇話会が25日、由布市湯布院町の旅館亀の井別荘にあるレストラン湯の岳庵(あん)で開かれた。読者招待5組10人を含む参加者50人が、由布院の食と文化の魅力について話し合った。

 1966年、一巡目の大分国体に向けて、中谷健太郎さん(75)ら若手旅館経営者のグループが試みたのが「猪鹿鳥料理」だった。イノシシはしょうゆ味のスープ、シカは刺し身、地鶏は焼き鳥。地産地消を基本としながら魅力的な料理に挑み続ける由布院の食文化の礎になった。今回は、ジビエ料理が定着した現代人の好みに合わせて、湯の岳庵の竹林修料理長(39)に新たな「猪鹿鳥料理」を44年ぶりに提案してもらった。

 朝日新聞西部本社の宮川政明編集局長らのあいさつに続き、中谷さんが「きっかけは花札の猪鹿蝶に引っかけたダジャレでした。若い人の手で生まれ変わった料理をお楽しみ下さい」と述べた。

 鹿のたたきを塩、こしょう、オリーブ油で味付け、パンにのせて食べる「鹿のタルタル」。由布院の地場野菜がたっぷり入った「冠地鶏のポトフ」。ゆずこしょうのソースが利いた「ウリボウのスペアリブのグリル」。趣向の凝らされたジビエ料理の数々に、参加者は舌鼓を打った。別府大客員教授の辻野功さんは「湯布院の素晴らしさは、食材だけでなく人材もしっかり育てていること。新世代の料理人による新しい猪鹿鳥料理を楽しめた」と話した。

 朝日食懇話会は朝日新聞大分総局が、年末年始に大分版に連載した企画「豊の味力」の関連行事として、由布院温泉観光協会の協力で開いた。

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