千差万別の白菜価格、その理由は?
先週末、大型スーパーを訪れたソウル市在住の主婦イさん(46)は、白菜の価格を見て目を丸くした。1株6450ウォン(約476円)。1カ月前に比べ3倍近く値上がりしたことに驚いたのはもちろん、最近、白菜価格が1万ウォン(約738円)を超えるといわれているにもかかわらず、思ったより安かったからだ。
高騰が続いている白菜の価格は、店ごとに千差万別だ。先月27日、農協ハナロクラブ良才店(ソウル市瑞草区良才洞)では、1株1万3800ウォン(約1018円)だった。同じ日、ソウル市松坡区の農水産物卸売市場では1万2937ウォン(約954円)、ソウル市内の在来市場では1万5000ウォン(約1107円)で売られていたが、大型スーパーのEマートでは6450ウォンだった。同じソウル市内でも、価格に2倍以上の差があるというわけだ。
白菜の価格が店によって大きく異なる理由は何か。専門家によると、取引される白菜の大きさや品質の差もあるが、流通ルートに違いがあるという。農水産物卸売市場の場合、毎晩産地から輸送されてくる白菜300-400トンをめぐり卸売商人らが競り合い、競りに出される白菜は出量や大きさ、品質によってその日の価格が決められる。ここで取引された白菜は、翌朝一般の小売店に運搬され、運送費とマージンが加えられる。
ハナロクラブは、農協が直接産地と契約して供給するが、価格は卸売市場の価格を反映して決められる。ハナロクラブの関係者は、「白菜価格を卸売市場よりも安くすると、農民たちがわれわれと契約せず、卸売市場で取引するようになるため、価格を毎日変えざるを得ない」と話した。
ではなぜ、大型スーパーの白菜は安いのだろうか。理由は、白菜が出荷される1-2カ月前に産地と契約して白菜を確保するためだ。最近、Eマートで売られている6450ウォンの白菜は、1カ月前の価格で契約したものだ。Eマートの関係者は、「今は11月末から販売されるキムジャン(越冬用のキムチの漬け込み)用の白菜を確保するため、全羅南道地域の農家と契約を結んでいる。キムジャン用の白菜価格は今から決められている」と語った。
洪源祥(ホン・ウォンサン)記者