後継者問題:消えた正男氏、マカオの自宅ひっそり(上)

 北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男・正恩(ジョンウン)氏(27)が後継者に決まって以降、長男の正男(ジョンナム)氏(39)は今、どこで何をしているのか。

 事実上無職の金正男氏には、北京とマカオに3人の女性と3人の子供がいる。北京の北郊の別荘地「ドラゴン・ビラ」には本妻のシン・ジョンヒ氏(30代後半)と息子のクムソル君(13)が住むとされる。マカオには第2夫人のイ・ヘギョン氏(30代後半)と息子のハンソル君(15)、娘のソルヒさん(12)が暮らしており、高麗航空の元客室乗務員のソ・ヨンラ氏(30代前半)が別の家に住んでいるという。

 先月29日、マカオのS・フランシスコ通り(加思欄馬路)8-10番地にあるマンション「嘉安閣」。築後20年がたつ古い建物の12階に、第2夫人と子供二人が暮らしているという。しかし、呼び鈴を鳴らしても人けがなかった。マンションに入ってきた中学生は、「以前はキムさんのところの兄妹とよく会ったが、最近は見掛けない」と話した。金正男氏の写真を見せると、「ニュースでは見たが、ここでは見たことがない」と話した。現地住民によると、金正男氏と第2夫人は別居中だという。

 マカオの旧市街地にあるマンション「芬香閣」の12階も、金正男氏が未明まで護衛や知人と酒を飲んでいた「アジト」だとされるが、マンション警備員は、「金正男氏の顔を一度も見たことがない。金正男氏について尋ねる外国人記者がよく来る」と話した。

 マカオのタイパ島北部にある国際学校、スクール・オブ・ザ・ネーションズ(連国学校)。建物の正面は5階まで半透明のガラス窓に約60カ国の国旗が刻まれており、韓国と北朝鮮の国旗も上の方に並んでいた。現地在住の韓国人は、「マカオでも学費が最も高い国際学校に子供を通わせる北朝鮮人は金正男氏だけで、あの北朝鮮国旗も正男氏の子供たちが通っているという意味だ」と耳打ちした。正男氏の子供二人は昨年春まで、学校から500メートルの距離にある新築マンション「濠庭都会(ノバシティー)」の7号棟に住んでいたとされる。しかし、日本の取材陣が学校を訪れ、二人を尾行したために引っ越したという。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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