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トンデモ教諭…鼻と口ふさぎ中1失神

 横浜市青葉区の市立山内中学で今年6月、理科の授業中に1年生男子生徒の口と鼻などを押さえて失神させたとして、横浜市教育委員会が9月30日、同中学の男性教諭(50)を懲戒戒告処分にした。市教委によると、授業は「呼吸と光合成」がテーマで、生物が呼吸を強制的に止められるとどうなるかについて、生徒1人を使って実演した形。生徒は苦しさを訴える合図を出したが、教諭は押さえ続けていた。

 横浜市教委や山内中によると、生徒が失神したのは6月24日午前11時15分ごろ。理科室の黒板前に生徒を立たせた教諭は、「苦しかったら先生の腕をポンとたたいて合図をしろ」と伝え、背後から左手で生徒の首、右手で鼻と口全体を押さえたという。生徒は数秒から10秒で「合図」したが、教諭は「そうなの? もうちょっと我慢できるよね」と押さえ続けた。直後、生徒が失神したという。

 教諭がグッタリともたれかかってくる生徒を抱きかかえ「大丈夫か」と揺すったところ、意識が戻ったという。生徒は「気を失っちゃったみたい」と話したという。教諭は「柔道でも気を失うことがあるが、すぐ息ができれば大丈夫だ」などとクラス全体に説明。そのまま植物の呼吸と光合成の授業を続けたという。学校への報告もしなかったが、生徒から話を聞いた保護者が翌6月25日に学校に問い合わせ、発覚した。

 同教諭はこの前日、1年生の別のクラスで同じ内容の授業を実施。このクラスの男子生徒は「かなりの長時間」(学校関係者)呼吸を我慢していたという。このため、失神した生徒についても、教諭は「まだ我慢できる」と考えたという。生徒は、あまりもがかず、短時間で失神しており、学校関係者は「小柄な生徒の首を大柄な先生が左手でつかんだ。柔道技のように頸(けい)動脈が絞まってしまい、生徒が“落ちた”可能性がある」と指摘した。生徒は医療機関を受診しておらず、失神の詳しい原因は分かっていない。

 学校側は「まず安全面から非常に問題だ。実感させる授業でも、別の方法がある」と憤りを隠さない。教諭は「呼吸の大切さを教えようと思った。自分で息を止めるだけでは実感できないと思った」と説明し、「いたらなさを痛感し、深く反省しております」と謝罪している。

 [2010年10月1日9時8分 紙面から]


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