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パンダ・コウコウの死因は窒息死 神戸の動物園

2010年10月3日

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 神戸市は2日、市立王子動物園で9月9日に死んだジャイアントパンダのオス「コウコウ(興興)」の死因が、「人工授精のための麻酔から覚める過程で嘔吐(おうと)し、肺を詰まらせたことによる窒息死」だったと発表した。中国から借り受ける際に「人為的原因で死んだ場合には補償金を支払う」と取り決めており、50万米ドル(現在のレートで約4200万円)の損失補償金を中国側に支払う。

 中国政府の外郭団体「中国野生動物保護協会」などから3人の専門家が先月15日に来日。日本側の専門家8人を加えて同24日、冷凍保存していた死体を病理解剖した。

 記者会見した市建設局の樋口浩一総務部長は「日中合同の調査団によって、コウコウの死は不可抗力によるものとご確認いただいたが、麻酔という人為的な作業の過程で死んだので、自然死ではない」と補償金を支払う理由を説明した。市が5年間で1千万円の掛け金を負担している損害保険でまかなうという。

 中国側との取り決めで、死体は死因調査に使った細胞の切片まですべて返却するとされている。同動物園は、昨秋の人工授精後にとりためたコウコウの凍結精子を1回分保存しており、「忘れ形見」の誕生に望みをつなぐ。奥乃弘一郎・副園長は「(精子は返却しないで済むよう)中国側と協議したい」と述べた。

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