遼　ボールがギャラリー直撃…失速８位

＜コカ・コーラ東海クラシック・３日目＞１２番、石川遼のティーショットがうずくまる女性（右手前）に当たる
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　男子ゴルフツアーのコカ・コーラ東海クラシック第３日は２日、愛知県みよし市の三好カントリー倶楽部西コース（７３１０ヤード、パー７２）で行われ、大会史上初の連覇を狙う石川遼（１９＝パナソニック）は７３とスコアを落とし、通算３アンダーで首位と４打差の８位に後退した。１０、１１番で連続バーディーを奪い、首位と１打差に迫った直後の１２番で、第１打が女性ファンの腹部を直撃するアクシデント。その後、１４番でボギー、１５番では池に入れてのダブルボギーで失速した。兼本貴司（３９＝フリー）が７０で回り、通算７アンダーで単独首位に立った。【第３Ｒ成績】

　名門コースに「キャーッ」という悲鳴が響いた。１２番パー５。石川の第１打は左方向に飛び出して、斜面にいた女性ギャラリーの腹部を直撃した。現場に到着すると、「痛い、痛い」と顔をゆがませる女性に対し「すみませんでした」と帽子を取って謝罪した。「かなりたくさん試合を見に来てくれた人だったので、申し訳ない気持ちでした」。石川も顔見知りの熱心なファンの女性は、すぐにカートで運ばれた。

　石川に限らず、ツアーでギャラリーにボールが当たることは珍しくない。それだけに「起こったからにはおわびをして、切り替える以外に何もできない」と前を向き、このホールはパーで切り抜けた。しかし、１４番から雲行きが怪しくなる。ラフに苦しみボギーとすると、１５番パー５は残り２６０ヤードからの第２打をグリーン左の池に入れ、４オン３パットで痛恨のダブルボギーを叩いた。

　前半をイーブンで折り返し、１０、１１番の連続バーディーで一時は首位と１打差に迫っていた。流れに乗りかけた矢先の１２番のアクシデント。決して“ギャラリー直撃”を引きずったわけではないが、結果的にその後、失速してしまった。

　ボールを受けた女性は病院には行かず、ホールアウト後に元気な姿を見せた。記念撮影で顔を合わせ「大丈夫で良かった」と胸をなで下ろした。

　首位との差は前日の２打から４打に開いたが、射程圏につけている。「誰一人成し遂げていないので、物凄い重圧があると思う。それを感じられるように、上位で頑張りたい」。最終日の猛チャージで、大会史上初の連覇を狙う。

[ 2010年10月03日 ]