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八方塞がり 横浜ついに身売り

2010年10月02日17時00分 / 提供:ゲンダイネット

ゲンダイネット

●球団売却ラッシュが始まる

 球界に激震が走った。横浜ベイスターズの身売りが決定的となったのだ。

 横浜球団株の約70%を保有するTBSは、今春から身売りを模索。ここにきて、トステムやINAXを傘下に置く住設機器最大手、東証1部の住生活グループとの交渉がまとまりつつあるという。

 TBSの経営状態は深刻で、10年3月期には連結で初めて約23億円の赤字を計上。在京キー局5社の中で唯一の赤字決算となった。さらには広告費の激減、本社主催事業の失敗なども重なった。球団は3年連続最下位の成績不振に加え観客動員もリーグ最少(昨年は1試合当たり1万7319人)。20億円といわれる球団赤字を広告宣伝費として補填することが難しいと判断し、身売りを決断したようだ。

 これまで横浜は、地元財界との太いパイプを持つ電通出身の加地社長を中心に、横浜みなとみらい地区に開閉式のドーム球場を設立、移転するべく奔走してきた。

「ただ、1000億円の費用がかかるとみられる新球場建設は京急電鉄など地元企業との提携交渉も不調に終わり、暗礁に乗り上げつつある。横浜は、入場料収入の25%を横浜スタジアムに支払う契約を結んでおり、『満員が続いたとしても黒字はわずか』と球団職員が嘆くほど、厳しい経営状態が続いたことも背中を押した。横浜スタジアムとの契約も今年で切れる。球団誘致を目指す新潟へ移転する可能性は高いとみていい。身売り先とみられる住生活グループも新潟移転には前向きです」(球界関係者)

 新潟市はプロ球団の誘致に熱心で、かつて千葉市との関係がギクシャクしたとき、ロッテが移転を検討したことがあった。巨人が公式戦を行った球場があり、Jリーグのアルビレックス新潟もある。プロスポーツが受け入れられる土壌はある。

 9月30日には、01年にTBSが横浜を買収した際の仲介役である巨人の渡辺会長が都内で取材に応じ、「残念だけどTBSも事情がある。こういう不況ではしょうがない。だけど、(買収先は)だいたいわかっている」と話し、新潟への移転についても、「球場はいい。新潟というところはいいフランチャイズになるかも」と話した。買収の際の経緯を見ても、渡辺会長にも身売り話は伝わっているはずだ。

 今後は、TBSが145億円で取得した70万株の譲渡金について、住生活グループと協議を進める方針。11月30日に行われるオーナー会議で株式譲渡が承認されれば、「横浜ベイスターズ」の名前はなくなり、78年から32年間本拠地を置いた横浜からプロ野球チームが消えることになる。

 プロ野球は巨人、阪神以外はすべて赤字といわれている。厳しい経済情勢下、横浜の身売りが球団売却の引き金を引くことになろう。

▽住生活グループ広報部の話「新聞報道は当社の発表に基づくものではありません。その件についてお話しできることはありません」

(日刊ゲンダイ2010年10月1日掲載)

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