精神世界と心理学・読書の旅

精神世界と心理学を中心とした読書ノート

宇宙につながった日(山本佳人)

2010-05-03 00:00:07 | さとり・覚醒
◆『宇宙につながった日―自己超越への道 (現代のさとり体験シリーズ)』山本佳人(金花舎)

一読、非常に面白いと思った。こんなにも深い覚醒を得ている人がいるということに驚いた。しかも覚醒に至る経緯や、覚醒そのもの、覚醒に関連して目覚める 「超能力」などをこんなにもつぶさに記録しているは。文章もとても格調が高く、この著者は、もっともっと評価されていい人だと思った。難を言えは少し格調が高すぎることかも知れない。自らの覚醒というテーマをこれほど詳しく描写し、深く探求した本は、そう多くない。

ただ、心に強く訴えてくるものが少ないのは、あまりに素晴らしく、自分とはあまりに掛け離れすぎている感じがするからだろうか。  

印象に残る言葉をいくつか。

「もはや私がなすべきことは一つしかなかった。慣習と自堕落に満ちた生活空間のすぐ上に、本当の世界が実在することに気づいてもらうこと。私の思いはこの一点に尽きていただろう。しかしこのような気づきは勇気なしには得られようもない。そこで私心を放棄しえる決意、慣習的な日常を突破しえる勇気をもってもらうためには、そのような放棄の代償ともいうべき甘露な世界が、誰の目にも明らかなほと確かなものとして実在するという事実を、私は証言しなければならないいと決意していた。」

超能力についての以下の言葉は、その通りだと思う。

「人間の心の深みに宿り、あるいはまた宇宙的自然の高みに偏在しなければならない、意識の超越的な本流の中には、異常とも思えるような超能力現象や、超自然現象といった細流がきわめて正常な形で、自然に存在しているのである。それらの現象はもともと全体から切り離すことでできない、宇宙意識の内的な要素なのである。ところが多くの人々が、超能力を獲得しようとして躓いている。身体から取り出された内蔵がグロテスクな異物のように見えるように、全体の中から部分を切り離して、それだけを取り上げるなら、たちまち、その部分のトータルな意義や真に個別的な働きは見失われる。本来、素晴らしく人間的で総合的な輝きをもっている超能力や超自然現象が、オカルトのイメージに象徴されるようなグロテスクな姿に形を変えてしまうのは、このような誤った取り組みのためなのである。」
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