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【安藤慶太が斬る】極まる「チャイナハラスメント」と亡国政治のお寒い事情  (4/6ページ)

2010.10.3 12:24
このニュースのトピックス菅首相

 光華寮事件をめぐる判決など日本の司法を見ても病巣は深いと思う。日中共同宣言や村山談話、靖国神社に至るまで日本の政治の細部に「チャイナ・ハラスメント」を恐れ、おもねって中国を刺激しないよう心がける空気は満ちている。「中国とともに日本まで熱くなるのは得策ではない」「無為に大騒ぎしてもプラスにならない」といった物言いが世論沈静化のために持ち出されている。だが、これまた「チャイナ・ハラスメント」に毒された結果、やすきに流れた物言いだと思う。

 「チャイナ・ハラスメント」は日本が克服しなければならない問題であって日本社会の至る所に転がっているのだ。

 わが国の国益を踏まえ、将来を案ずる当然の国家観を誰もが持つことが不可欠だ。何をするにも日本の悪しき面ばかりをあげつらう自虐的思考からまず脱却しないといけないことはいうまでもない。これは一貫して日本の問題であり、気の遠くなるほど根の深い問題なのである。

  

検察のセオリーに反する

 ところで、中国漁船をめぐる事件での国会審議や政治家の発言にはあきれるばかりである。

 「あくまで那覇地検の判断」という政府の説明もあった。一体何人の国民が信じるだろう。民主党内ですら、困惑や批判の声が上がっている。今回の釈放劇に政府による政治介入があったか、なかったが問題となっている。政治介入があれば論外であることはいうまでもない。だが、それは本質的な問題ではないのである。

 検察の釈放判断が検察独自の判断で行われたとは考えにくいと私は思う。官邸や北京からの外圧をうかがわせるような疑義が随所に残っているからだ。

 まず、勾留期限まで日数を残して、それも容疑を否認している被疑者を手放すこと自体、捜査を尽くしたとは言えないことである。検察のセオリーに照らしておかしいのである。

 新聞には、準大手ゼネコン「フジタ」の現地邦人の身柄拘束が決定打になった、という報道もあった。本当か。

 仮にこれが、漁船事件と関連があれば、国家による誘拐に等しい。卑劣な行為である。それを外形上、報復とはみせかけないやり方自体がもっと卑劣な話になり、小出しに“解放”するやり方にも憤りを覚える。

 これが決定打になったということは、検察はいわば「誘拐犯」の脅しに屈したことを意味する。類似犯は今後、ますます増えるかもしれない。

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