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【プロ野球】

マートン209安打 阪神CS確定

2010年10月3日 紙面から

 セ・リーグは2日、3位の阪神が11−4で広島を下して3位以上を確定させ、2年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。2位巨人は7−1で横浜に勝ったため、2、3位のゲーム差は0・5のまま。これでCSに出場するセ、パ両リーグの6チームが出そろった。

◆阪神11−4広島

 コンパクトにバットを振り抜くと、打球は三遊間を真っ二つに切り裂いた。マートンは5回の第4打席で右前適時打を放ったのに続き、7回にも2打席連続となるタイムリー。今季209安打とし、1994年に当時オリックスのイチローがマークしたシーズン210安打に王手をかけた。

 最終打席は空振り三振に倒れ、一気に並ぶことはできなかった。しかし残り4試合、故障など不測の事態がなければ、新記録誕生はほぼ確実となった。「一試合一試合、大事に戦っていくだけだよ。起きるときは起きる。自分としては勝利のためにやっていくだけだよ」。マートンは淡々と語った。

 金字塔を打ち立てようとしているにもかかわらず、追い求めるのはあくまでチームの勝利だ。リーグ制覇の夢が散ろうとも、それは変わらない。優勝が数字的に厳しくなった時から「1位で終われなかったら、2位。プレーオフ(=クライマックスシリーズ・ファーストステージ)がホームでできる。日本一になるためにね」と口にしていた。

 「(打線の)流れが良くなかったからね」(和田打撃コーチ)と、この日は打順が組み替えられ、マートンは8月6日の中日戦以来となる3番に座った。真弓監督は以前、マートンについて「ポイントゲッターというより、つなぐイメージの方が強い」と話している。3番は“主戦場”でないが、打順に振り回されることなく、いつものコンパクトなスイングでチームの勝利に貢献した。

 「自分としては一打席一打席、ベストを尽くすだけ。あとは結果が付いてくる」。過熱する報道陣を前に、最後までクールだった虎の安打製造機。自然と記録は付いてくる。2位再浮上のために、マートンは残り試合も無心でバットを振り続ける。 (島田明)

 

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