西条市明屋敷の独居男性殺害事件で、県警の特別捜査本部(本部長・宮脇直志刑事部長)は1日午後7時すぎ、自宅玄関先で9月28日朝に遺体で見つかった三並清さん(64)を殺害したとして殺人の疑いで、西条市ひうち、中国籍男性で今治造船実習生孔祥猛(コン・シャンモン)容疑者(28)を逮捕した。
容疑は27日深夜、自宅の玄関近くの戸外で三並さんの左胸を文化包丁(刃体約15・5センチ)で十数回刺すなどして殺害した疑い。
特捜本部によると、孔容疑者は「遺体は引きずって隠した。知人女性が被害者と面識があり、三並さん方には約1年前に一度、知人と行ったことがある。会社の寮から持ち出した包丁で刺した」などと供述し、容疑を認めているという。
同本部は、28日午前、西条市内の病院で男が右手のけがを治療したとの情報を入手し、孔容疑者を割り出したという。同容疑者の「逃げる途中で包丁は捨てた。当時着ていた服は寮の近くのごみ箱に捨てた」との供述に基づき、被害者方西方約800メートルの水路で、包丁と被害者の携帯電話を発見、寮の近くのごみ箱から服を発見した。
孔容疑者は3年間の滞在予定で2008年9月に研修生として入国。会社に退職願を出しており、9月29日に10月1日広島発大連行きの航空便を予約していたという。