韓国 檀君神話のルーツ?

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1. 2010/10/03(Sun) 04:54:04
【韓国】エベンキ族の熊を始祖とする民族誕生神話は檀君神話の源流かも、でもエベンキ族は古朝鮮の構成員だったにすぎない


似ている?他の熊女の物語
我々の神話の謎(1)
記事入力:'08年12月19日/最終編集:14時16分
韓国 南揚州(ナムヤンジュ)ニュース NYJNEWS.NET チョ・ヒョンソル
http://www.nyjnews.net/sub_read.html?uid=14040&section=sc32
※日本語機械訳意訳

写真①
http://img.hani.co.kr/section-kisa/2004/11/18/00900000012004111802037261.jpg
△熊の悲しい伝説が宿った、忠南(チュンナム)公州の熊津<古莫那羅、
コムナル(百済語)>の松の森の上で夜が明け明るくなっている。
公州/キム・テヒョン

忠南公州の熊津には熊神壇がある。
30年余り前に熊津付近で発掘された、まったく熊にみえないような石熊を祀った祠堂だ。
以前訪問した時には管理が正しくされていないためなのか雑草が生い茂り、
神壇の中にはぽつんと石ころ一つだけ置かれていた。
熊津伝説の悲しみが神壇の中にも生い茂ったようだった。
ある男が薪を取りに行ったところ、雌熊に捕えられて洞窟で同居する。
数年の後には男と熊の間に子供が二匹が生まれる。
子供を産んだ後、安心した熊が洞窟を留守にした隙に男は逃げ、船に乗って川を渡る。
後にそれを知った熊が追いかけ、子供を殺すと脅すが男は去ってしまう。
熊は二人の子供を水に投げ入れ、自身も川に身を投げる。
熊が死んだ後、船が頻繁に転覆するようになった。
神壇を建てて熊を慰めるとそういうことが起こることがなくなった。広く知られる熊津伝説だ。
しかし、この伝説には文面では読み取れないような秘密が数多く隠れている。
まず熊と木挽きが同居し、そこで子供が生まれるということが怪しいではないか。
男の逃亡に熊の子供殺しに自殺と何か釈然としない。
あたかも近年しばしば聞かれるような、人生を悲観した親子の心中のような雰囲気が漂う。
しかし、単純に怨みを抱いて死んで鬼となった者の悔しさをほぐしてくれるというような、
怨みの霊の伝説とはさまざまな面で違いがある。
この熊女の謎をどのように解くべきだろうか?

2. 2010/10/03(Sun) 04:56:39
人となること・子供を産むことを渇望した檀君の代理母「熊女」

死を通じ、新しい生命を産んだ北方エベンキ族の始祖神話

アイデンティティを失い、子供を殺して自殺を選んだ

「熊津伝説」「烽火山(ポンファサン)の雌熊」のように

再生と創造の力を失ったまま、絶望して身を投げるしかない・・・

糸口は意外な場所で出会うことを待ち構えていた。物語を聞いてみよう。
ある狩猟が狩りに出かけ、雌熊に捕えられて洞窟で同居する。
数年間一緒に暮らす間に熊は子供を一匹を産む。
その後、狩猟は雌熊が洞窟を留守にした隙に逃げる。
後にそれを知ることになった熊が子を抱いて追いかけ、狩猟はイカダに乗って川を渡る。
腹を立てた熊は子供を二つに引き裂き、一方を狩猟に投げつける。
残った方は熊が、投げつけられた方はエベンキ人として育った。

この物話は、熊津からあまりにも遠い、北方の興安嶺一帯に居住するエベンキ族の起源神話、
あるいは始祖神話だ。驚くべきことではないか?
エベンキ族の起源神話と、公州の熊津伝説が双子のように似ているというのだから。
運命の別れ目の川岸でエベンキ族の熊女は子供を引き裂いて狩猟に投げつけ、
私たちの熊女は自分まで身投げをして他の道を選択するが、
川岸に至るまで話の進み方はまったく同じだ。
本来同じ話だったと信じたいほどだ。
偶然の一致であろうか、そうでなければ秘められた物語があるということなのだろうか?
糸口と思ったところまた他の謎が生まれた。

写真②
http://img.hani.co.kr/section-kisa/2004/11/18/009000000120041118door3.jpg
△ソウル中区(チュング)南山(ナムサン)檀君祠堂に祭られた檀君像。
キム・テヒョン記者

ここあたりで最も有名な熊女、檀君神話の熊女に会ってみよう。
<三国遺事>に描かれた熊女は洞窟に住みながら、
桓雄(ファンウン)に人になれるようにと祈り。虎も一緒に祈った。
桓雄は神聖なヨモギを一把とニンニク二十個を与え、
これを百日の間食べ、無事であれば人の姿を得ることができるといった。
そして人の姿を得た、いや女になった熊は、今度は子どもを生めるようにして下さいと祈った。
神・桓雄が人になって熊と夫婦になって息子檀君を産む。
これが私たちが当然よく知っている熊女の話だ。ところで熊女の話でしょうか?
人にして下さい。子供を産めるようにして下さい。
二種類祈願と二種類所願成就が熊女が出てくる話のすべてであるのに、
これが果たして熊女の話であろうか?
熊女の話ならば古小説「朴氏伝」の朴氏の夫人のように、
熊女が主人公として活躍する話でなければならないがそうでない。

檀君神話は桓雄が檀君を生み
古朝鮮を建て国を治める彼らの物話であり、熊女の話ではないではないか。
3. 2010/10/03(Sun) 05:00:05
熊女は自身の固有の物話を持つことが出来ないキャラクターだ。
この頃よく使われる言葉の「herstory」のない女性だ。
それであるならば熊女の「herstory」は何か?
そして、檀君神話の熊女とエベンキ族の始祖神話の熊女、熊津の熊女には何か関係があるのか?
うまく消化しきれない謎が相次いで出てくる。
そして残された最後の糸口は嶺南(ヨンナム)地方に伝えられている
<烽火山の雌熊>という口伝の伝説だ。
烽火山の頂の大きな松の下に雌熊が生きていた。
雌熊は人になることが願いで、百日祈祷を行い美しい少女となる。
この熊女は、狩りをする時には熊に変身することが出来たが、道に迷い倒れた狩猟を助ける。
熊女が強要し二人は洞窟の中で同居する。
1年後、熊女の警告を無視して狩猟は妻子が懐かしくなり逃げ出す。
事実を知った熊女は狩猟を探し回った末に、松の下で首を括って死んでしまう。

写真③
http://img.hani.co.kr/section-kisa/2004/11/18/00900000012004111802037768.jpg
<上の左側から時計回り>
①1997年公州熊津で発見された石作りの熊②熊津の前を流れる金剛
③公州熊神壇④エベンキ族が狩りをした後、熊の骨と内蔵を風葬したところ
⑤1970年代、ソウル中区南山檀君祠堂に祀られた檀君・桓因(ファンイン)・桓雄(左側から)の像。
熊女はこの祭壇にない。現在は檀君像だけ祀られている。

この烽火山の熊女は、自殺をするという点では熊津の熊女と同じだ。
熊女と複雑な関係に陥った男が洞窟の中で同居する、という点ではエベンキ族の熊女、
また、熊津の熊女と同じだ。
ところで、興味深い点は、松の下に暮らす雌熊が願いを成し遂げるため、
百日祈祷を行って女になるという前半部の場面だ。
この雌熊の願いと変身は、檀君神話に描かれた熊女の姿とあまりにも似ているためだ。
<烽火山の雌熊> の話には、エベンキ族の始祖神話、檀君神話、熊津伝説が複雑に絡まっている。
しかしながら、これらの物話が絡まることが明確に物語っている場面は、
檀君神話で願いを祈った熊女が熊津の熊女、
そしてエベンキ族の熊女と絶対に無関係ではないという事実だ。
であれば、一つの家族の如きこれらの熊の話が、何故このように互いに違う顔を見せ、
互いに違う地域で長き時の記憶の片鱗を大事に留め伝え受け継がれてきたのだろうか?
そこには、長期間に亘る歴史的経緯と神話の変貌が隠れている。
4. 2010/10/03(Sun) 05:00:47
エベンキ族の始祖神話において熊女は主人公だ。
狩猟民族だった彼らにとって、熊は狩猟の対象であり、尚且つ同時に崇拝の対象でもあった、
熊に対する信仰は、彼らにとって熊と自分たちが一つの血で繋がっているという観念を産んだ。
熊に対する崇拝と儀礼を正当化する始祖神話で、熊は当然主人公にならざるをえない。
熊が男を捕らえ、洞窟で同居しながら子供を産み、
男との別れ間際、子を分ける創造的行為を敢行する。
肉体を半分に分けることによって子は死ぬが、
死を通じて血と肉を分けた二つの体として再創造されているではないか。
創造的行為を通じ、自らがエベンキ族の先祖になる熊女、これこそが「herstory」に他ならない。
しかし、熊女は檀君神話という新しい神話体系の中に取り込まれ、自身の物話を失う。
檀君神話に取り込まれた熊女が、=エベンキ族の父方の祖母熊女
と断定出来るほどの確証はないが、いくつも有力な傍証はある。
エベンキ族が私たちと同一語族に属するという点、
現在のバイカルからアムール川に跨る、広大な地域に広がっている彼らが、
本来は古朝鮮があった黄河下流と華北(ファブク)一帯に居住し、
北に移動したという主張が提起されているという点、
しかも、熊津伝説と彼らの始祖神話は似ているではないか。
エベンキ族は、古朝鮮という古代国家のある構成員として統合されながら、
言い換えれば、桓雄のパートナーとして象徴化されつつ、
自分たちの民族の物話の熊女の物話を消失したのだ。
同時に、女神熊女のイメージは、男神桓雄に人になること、出産のイメージに転換される。
檀君を産んだ、檀君神話の熊女はどこへ行ったのだろうか?
檀君神話において、熊女は檀君を産ませるために暫し子宮を貸した代理母のようだ。
檀君を産んだと記された以降、熊女に対する言及はどこにもないからだ。
古朝鮮建国神話において、熊女は建国の正当性のために動員された存在に過ぎないが、
熊女は熊女を夫の父方の祖母と伝えるエベンキ族にとって、変わる事のない神聖な母だっただろう。
現在のエベンキ族が、始祖神話を伝え受け継いでいるように。だが考えてみなさい。
古朝鮮に編入され、同化されつつ文化的アイデンティティを喪失し、
古朝鮮の解体以後、その残留集団が北方の遊牧民に帰った時、
あるいはその一部だけが古朝鮮の遊民で南下した時、伝え受け継ぐ口と力を失った、
エベンキ族の熊女の話は、どんな運命を迎えることになったのだろうか?
創造と再生の能力を失った女神熊女は、川の水の前で絶望して自殺する以外なくなかったか。
<熊津伝説>た<烽火山の雌熊> 伝説は、
ただ「裏切った男性に対する絶望感で自殺したある女性の話」的通俗的叙事だけではない。
熊女の失った神話が埋没している神話の遺跡だ。発掘されなければならない遺跡だ。
5. 2010/10/03(Sun) 05:01:24
写真④
http://www.nyjnews.net/data/nyjnews_net/member_img/2008121910224201.jpg
写真④の大
http://www.nyjnews.net/data/nyjnews_net/section_img/2008121936009816.jpg
チョ・ヒョンソル記者は、中国北京外国語大学韓国語学科の教授を経験し、
帰国後はチベット・モンゴル・満州・韓国の神話の比較研究で博士の学位を受けた。
その後、高麗(コリョ)大・東国(トングク)大の研究教授を経て、
現在ソウル大学国語国文学科教授に在職している。
東アジアの神話学構築を目標に勉強をかさねている。
『我々の神話の謎』は我々の神話を東アジアの神話の視点から読む勉強の中から生まれた。
これまでに『東アジアの建国神話の歴史と論理』、『入れ墨の歴史』、
『古典文学と女性主義的見解』(共著)、『韓国叙事文学と仏教的見解』(共著)、
『日本単一民族神話の起源』(訳書)等を出した。

以上


※翻訳者補足

熊神壇(ウンシンダン、웅신단/通称:熊祠堂) 韓国忠清南道公州市にあり
百済時代の遺物と推定される石で作られた熊のレプリカを祀っている。
http://blog.joins.com/usr/m/a/malipres/23/%EA%B3%B0.jpg

三国遺事
13世紀末に書かれた高麗の私撰史書
三国遺事-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%9B%BD%E9%81%BA%E4%BA%8B


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記事登録:'05年8月14日19時18分26秒/記事修正:'05年8月14日19時1分35秒
韓国 www.hani.co.kr ハンギョレ THE HANKYOREH
イルクーツク=アン・グァノク記者
http://megalodon.jp/2010-0913-1927-38/www.dtn.jp/imgbbs/far-east/html/20100913_192706.html
※日本語機械訳意訳

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