米 60年余前の人体実験で謝罪
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米 60年余前の人体実験で謝罪

10月2日 15時58分 twitterでつぶやく

アメリカ政府が、60年余り前に中米のグアテマラで、新しく開発された薬の効果を調べるため、受刑者らを性病に感染させる人体実験を行っていたことがわかり、オバマ大統領は、グアテマラのコロン大統領に電話をかけ、謝罪しました。

この実験は、アメリカの衛生当局に所属する研究者らが1946年から2年間、グアテマラで実施していたもので、ことしになって、アメリカの大学教授の調査で明らかになりました。それによりますと、実験は、当時、新しく開発された抗生物質であるペニシリンの効果を調べるために行われ、売春婦を通して、兵士や受刑者、それに精神的に障害のある人たちを梅毒などの性病に感染させていたということで、当事者には事実は一切知らされていませんでした。これについて、ホワイトハウスのギブス報道官は、1日の記者会見で「衝撃的な悲劇で、非難は免れない。アメリカ政府は、被害を受けた人たち全員に謝罪したい」と述べました。また、ホワイトハウスによりますと、オバマ大統領も、グアテマラのコロン大統領に電話をかけ、直接、謝罪したということです。アメリカ政府は、今後、外部の専門家による委員会をつくって、さらに詳しく事実関係を調査することにしており、関係者に賠償を行うかどうかは、調査の結果を待って検討するとしています。