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かながわ青少年育成指針 −思春期を中心とした青少年を支援する9つの施策の方向−

「かながわ青少年育成指針」の概要

未来を担う若者たちが、自らたくましく生きる力と思いやりの心を持った人間として成長することは、私たち県民すべての願いです。しかし、青少年の成長と自立を支えるにふさわしい社会づくりは、県民全体の英知と力の結集を必要としています。

神奈川県では、青少年の育成と自立への支援を、県民全体の理解と協力と責任の下で進めていくための共通の道しるべとして、また、総合的な青少年施策の一層の推進を目的として、今後5 年間を展望した基本目標と、目標の実現に向けた具体的な施策や、施策の推進体制などについて 定める「かながわ青少年育成指針」を策定することといたしました。

1 指針の名称

  かながわ青少年育成指針 −思春期を中心とした青少年を支援する9つの施策の方向−

2 指針の対象

  この指針では、子どもから大人への発達の過程にあって、一人ひとりが限りない可能性を持ちつつ、心身ともに不安定な時期にある思春期(個人差がありますが、中学生からおおむね18歳まで)の青少年を中心に考えます。

3 指針の内容

  青少年の育成と自立の支援に県民全体で取組むために、3つの基本目標と9つの施策の方向を位置づけました。

基本目標1 青少年の成長の基盤づくり

施策の方向1 健康な心と体の育成

<施策の展開>  
  • 〇基本的な生活習慣の形成への支援
  • 〇虐待の未然防止、早期発見、早期対応の充実
  • 〇命を大切にし、思いやりをはぐくむ教育の充実
  • 〇心と体の健康に関する教育の充実を図るとともに、心身に悪影響を及ぼす喫煙・飲酒・薬物乱用等の防止教育・啓発の徹底
  • 〇性に関する正しい知識の普及、適切な意志決定・行動選択能力の育成

施策の方向2 確かな学力と社会の変化に対応する力の育成

<施策の展開>  
  • 〇義務教育期における基礎学力の確実な習得及び道徳教育、体育・健康に関する指導の推進
  • 〇豊かな人間関係をはぐくむコミュニケーション能力の育成
  • 〇情報モラル教育やメディアを正しく活用する能力の育成

施策の方向3 豊かな人間性と社会性をはぐくむ生活体験・社会参加活動の推進

<施策の展開>  
  • 〇地域での生活体験、農業などの生産体験、伝統文化への理解と体験などを通じた異年齢間の交流・集団活動の促進
  • 〇ボランティア活動等、地域での社会参加活動の促進
  • 〇国際交流・体験活動と多文化理解の促進
  • 〇高い資質をもった青少年支援・指導人材の育成と活動の活性化

基本目標2 青少年が自立できる環境づくり

施策の方向4 不登校・ひきこもり等の対策の充実

<施策の展開>  
  • 〇不登校・ひきこもりの青少年の居場所の確保
  • 〇総合的相談窓口と、医療、福祉、教育などの専門家による適切な相談の充実、関係機関・民間団体間の連携推進
  • 〇不登校・ひきこもりの青少年の社会参加機会の拡大
  • 〇LD(学習障害)やAD/HD(注意欠陥/多動性障害)などの青少年への支援
  • 〇課題をもつ青少年の家族への支援

施策の方向5 いじめ・暴力行為、非行防止対策の充実

<施策の展開>  
  • 〇教育相談体制の充実
  • 〇非行防止教室などによる少年の規範意識の醸成
  • 〇地域連携によるいじめ・暴力行為、非行への対応の充実
  • 〇少年補導活動の充実による非行少年の早期発見・早期対応の実現
  • 〇自立支援体制の充実

施策の方向6 社会的・経済的な自立の促進

<施策の展開>  
  • 〇学校での職業体験活動の推進
  • 〇就職を希望する若者への支援

基本目標3 青少年を支える地域社会づくり

施策の方向7 社会環境の健全化への取組みの一層の推進

<施策の展開>  
  • 〇青少年保護育成条例の取組みの推進
  • 〇有害図書、ピンクちらし等有害環境の浄化活動の一層の推進
  • 〇インターネット上の有害情報対策の推進
  • 〇業界による自主規制の徹底
  • 〇青少年の福祉を害する犯罪対策の推進

施策の方向8 大人自身の意識改革

<施策の展開> 
  • 〇大人自身の意識改革に向けた啓発活動の推進
  • 〇青少年理解の促進、異世代間の対話・交流の促進
  • 〇家庭の機能を再確認し、青少年の成長を支える家庭の構築

施策の方向9 青少年の成長を支える豊かなコミュニティづくり

<施策の展開>  
  • 〇青少年を支える大人たちの地域活動の推進
  • 〇児童・生徒等の安全確保に向けた家庭・学校・地域の連携による活動の推進
  • 〇地域資源の活用と、地域との交流の中で児童・生徒の成長を支援する開かれた学校づくり
  • 〇地域社会の対等な構成員としての青少年の地域活動等への参画の促進
  • 〇地域の青少年支援・指導者や青少年育成団体、NPO、ボランティア団体、関係機関が連携した青少年育成や自立支援活動の推進
  • 〇地域活動推進のための情報収集・提供、青少年問題に関する調査研究の推進
4 指針の推進体制

  21世紀を担う神奈川の青少年の育成と自立への支援は、県や市町村など行政はもとより、県民全体の理解と協力と責任の下で、それぞれが使命感を持って進めていくことが求められています。

 ア 総合的な青少年施策の展開

  青少年総合対策本部を中心に、関係部局等がより一層緊密に連携し、関連施策の企画、調整と効果的な推進を図っていきます。

 イ 地域の青少年支援・指導者、青少年育成関係団体等との一層の連携強化

  家庭・学校と地域の構成員が連携し、それぞれの役割を自覚し責任を持って、その使命を果たしていくことが求められています。地域の構成員に、こうした青少年支援の一翼を担ってもらうためにも、いままで以上に、県と市町村との連携を進め効果的な取組みを推進していきます。

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