謝罪拒否に中国で反発強まる
K10042268011_1009271921_1009271944
NHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

謝罪拒否に中国で反発強まる

9月27日 19時30分 twitterでつぶやく

尖閣諸島の日本の領海内で起きた中国漁船による衝突事件で、中国政府は、漁船の船長が釈放されたあとも強硬な姿勢を崩しておらず、26日、菅総理大臣が、中国政府の求める謝罪と賠償には応じられないという考えを示したことについて、中国国内では反発が強まっています。

中国政府は、漁船の船長が釈放され帰国したことを受けて発表した声明で、船長を違法に逮捕・こう留したとして、謝罪と賠償を求め、日本側への要求を一段と強めています。これについて菅総理大臣が26日、「尖閣列島はわが国固有の領土であり、謝罪や賠償は考えられず、まったく応じるつもりはない」と述べたことに中国国内では反発が強まっています。このうち、中国共産党の機関紙「人民日報」傘下の国際情報紙「環球時報」のインターネットのホームページでは「日本に謝罪させなければ、尖閣諸島が日本の領土だと認めたことになる」とか、「さらなる経済制裁が必要だ」などといった書き込みが相次いでいます。また北京中心部のオフィス街で聞いたところ、20代の女性は「日本は謝るだけではだめだ。中国はもう少し日本を懲らしめなければならない」と述べたほか、別の20代の男性は「河北省で4人の日本人が拘束されたのも中国の抗議の意思の表れだと思う」と話すなど、漁船の船長が釈放されたあとも中国国内で世論の反発が収まっていない様子がうかがえました。中国政府は、日中間の閣僚級の交流の一時停止や交渉の早期再開で合意したばかりの日中間の航空交渉の中止など、一連の対抗措置についても、これまでのところ見直す動きをみせておらず、今後、国内世論の動向や政治状況を注意深く見極めながら対応を検討していくものとみられます。