NHK広島県のニュース　広島放送局

• 
• 

大江健三郎氏 広島で講演

ノーベル文学賞を受賞した作家で「ヒロシマ・ノート」など広島に関する作品も書いている大江健三郎さんが２日広島市で講演し、核兵器廃絶に向けた具体的な提言を被爆地・ヒロシマから幅広く発信してほしいと呼びかけました。
この講演会は被爆６５年のことし、平和の尊さを改めて考えようと広島市などが企画したもので、広島市中区のホールにはおよそ１２００人が集まりました。
大江さんは講演で「現在ある核兵器の数などを考えると、１０年後までの廃絶は難しい。しかし２０年後までの間に核兵器の非人道性を皆が考えるようになれば廃絶は可能だと思う」と述べました。
そのうえで、「『核抑止力』という論理が間違っていることや非核三原則の法制化を特に若い人たちに訴えていってほしい」と述べ、核兵器廃絶に向けた具体的な提言を世代を超えて被爆地・ヒロシマから発信してほしいと呼びかけました。
また、大江さんは特に若者に対し「平和に関する小説などを読みあって平和に関する自分の考えを持つようにしてほしい」と平和について考える方法についてもアドバイスしていました。

10月02日　19時30分

•