【宜野湾】米軍嘉手納基地の滑走路改修工事に伴う普天間飛行場へのダイバート(目的地変更)訓練やオスプレイ配備など「普天間強化」の動きに抗議しようと、市民団体などは1日、宜野湾市野嵩の同飛行場ゲート前で集会を開いた。道路交通法違反などを理由に警察官が制止し、市民団体側ともみ合いになるなど緊迫した。
普天間爆音訴訟団や労働組合のメンバーら約150人が参加。F15やFA18による爆音が先週から激化しているほか、米軍の計画の中で普天間へのオスプレイ配備などが明記されたことを受け、「米軍の横暴は許さないぞ」「普天間を撤去せよ」などとシュプレヒコールを繰り返した。警察官に対しても「抗議することもさせないのか」「基地の違法状態を放置している米軍の方を取り締まれ」と詰め寄った。
一方、県警も40人ほどの警察官を配置し、「道交法違反です」「(米軍提供施設であることを示す)黄色い線から出てください」と法令に従うよう求めた。県警や憲兵隊はビデオやカメラで参加者の様子を撮影するなどし、物々しい空気が流れた。
訴訟団の島田善次原告団長は「ただでさえ爆音で眠れないというのに、さらに米軍機が来るというのか。市民を愚弄(ぐろう)している」と米軍を糾弾。平和運動センターの山城博治事務局長は「代替施設ができなければ普天間を強化する動きもあるようだが、ばかげている。固定化は許されない」と語気を強めた。