来年2月の愛知県知事選で、民主党県議団は21日、元総務省官房審議官で県総務部長を務めた御園慎一郎氏(57)の擁立を決めた。今後、党県連の幹事会に諮り、党本部の推薦を得る手続きに入る。
会見した御園氏は、自民党など他党との相乗りの可能性を「民主党と一緒に知事選マニフェストをつくるので、考えられない」と否定。知事選に向けた政策として「産業や雇用をつくり出し、愛知を元気にする旗振り役を務めたい」と述べた。
御園氏は東大法学部卒業後、旧自治省入省。愛知県の地方課長や財政課長、総務部長を務め、2002年のサッカー・ワールドカップ(W杯)日韓大会で日本組織委員会業務局長を務めた。
08年7月に総務省を退官。今春、名古屋市に転居し、愛知東邦大教授に就任した。地方行政に詳しいことから、1999年や07年にも知事選候補に浮上。今回は早い段階から出馬の意欲をみせ、今年初めから関係者へのあいさつ回りを続けていた。
民主党県議団の候補者選びには、御園氏のほか衆院議員(愛知6区)の石田芳弘氏(64)が名乗りを上げ、IT関連会社社長の藤原洋氏(55)も県議団の要請を受けて選考対象になった。
その後、藤原氏が辞退し、21日に県議36人が御園、石田両氏の2人から、投票で過半数を占めた御園氏を選んだ。県議団は票の内訳を公表していない。
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