学校生活に不安感があるとされる皇太子ご夫妻の長女愛子さま(8)=学習院初等科3年。2学期も1学期同様、雅子さまが学校に付き添っているが、授業を受ける時間が長くなるなど回復の兆しも見える。9日には運動会があり、リレーの練習に余念がないという。愛子さまの現状は? 【真鍋光之】
9月6日の始業式。宮内庁の野村一成・東宮大夫によると、愛子さまは午前9時前、雅子さまと一緒に学習院初等科の正門前に車で到着した。だが始業式の間は教室で待機し、式後のホームルームだけ出席した。7日の授業は3、4時限を受け、給食を食べずに帰った。
8日も登校したが、9日から14日は風邪で休み。野村東宮大夫によると、8日午後に38度台後半の発熱があり、数日後に熱は下がったが、せきや鼻水などの症状があった。15日に登校したが、16日は再び休むなど体調に不安が見られる2学期スタートとなった。
ただ、野村東宮大夫は「愛子さまは運動会を楽しみにしていらっしゃる」と明かす。愛子さまは昨年、クラス対抗リレーの代表としてグラウンドを走った。チームが優勝すると両手を上げてガッツポーズをし、ほほえましいと話題を呼んだ。今年も代表に選ばれており、毎日、給食前にあるリレーの練習に参加。昼休みには友達とドッジボールをしてグラウンドを駆け回るなど「最近は目に見えてお元気になっている」(学校関係者)という。
24日には2学期になって初めて徒歩で帰宅した。この日、愛子さまは雅子さまと一緒に車で登校して授業やリレーの練習を終えた。正門前には迎えの車が来ていたが、数人の友達と校舎を出てきた愛子さまは、そのままお住まいの東宮御所までの坂道を雅子さまと一緒に下り始めた。28日も徒歩で帰宅した。また、これまでは3時限目からの出席が多かったが、27日は2時限目の授業から出席した。
学校関係者は「学校生活への不安感が完全には取り除かれてはいないかもしれないが、着実に回復されているようだ。運動会をきっかけに元の元気な愛子さまに戻ってくれることを願っている」と期待を寄せる。
雅子さまの様子はどうなのだろうか。愛子さまが3年生になってからの通学には必ず付き添い、授業も参観している。今月1日には国立劇場で舞台を鑑賞したが、必然的に皇太子妃としての泊まりがけの地方公務や東京都内での式典、行事への欠席が続く。
私的な外出にも影響が出ている。9月19日に都内のホテルで開かれた高円宮家の三女絢子さま(20)の成年皇族を祝う夕食会を欠席。20日に天皇、皇后両陛下や秋篠宮ご一家が参加した皇居の稲刈りにも姿を見せなかった。宮内庁関係者は「愛子さまのことに全力投球されていて、力を使い切ってしまっているようだ」と心配する。
法政大の尾木直樹教授(臨床教育学)は「今は雅子さまと愛子さまが、ともに相手を頼りにする『共依存』の関係にあるのではないか。皇室の環境下では時間がかかるかもしれないが、それぞれが元のように自立することが何より重要だ。運動会に向けて友達と一緒に練習に取り組むことは、再び学校に溶け込む大きなチャンスだと思う」と話している。
毎日新聞 2010年10月2日 13時17分(最終更新 10月2日 13時31分)
10月2日 | 愛子さま:運動会楽しみ リレー練習余念なく |
9月25日 | 愛子さま:徒歩で下校 雅子さまと一緒に |
9月15日 | 愛子さま:5日ぶりに登校 風邪で発熱 |
9月10日 | 愛子さま:風邪のため、学校を欠席 |
9月6日 | 愛子さま:始業式は欠席 |