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たばこ:値上げ 保護ホームレスに支給継続--都と23区の緊急施設

 ◇「配らなければ、来てもらえない」

 ホームレスの一時保護と自立を促す東京都と23区の施設「緊急一時保護センター」(都内5カ所)は、入所者に最低限の嗜好(しこう)品としてたばこを支給してきた。値上げを機に取りやめや本数を減らすことを検討したが、「ホームレスの人たちは喫煙率が高い。配らないと施設に来てもらえず、自立のための第一歩を踏み出してもらえない」(都福祉保健局)と、1日以降も従来通りに1日1箱の支給を続ける。

 緊急一時保護センターは01年度に設置された。09年度は2643人が利用し、10年度の運営予算は約7億円。原則1カ月間、センターで食事・衣類の提供や健康相談などを受けながら、自立のための準備を進める。

 嗜好品は、現物で支給。たばこ1箱▽ジュース3本▽菓子とジュース▽インスタントコーヒー--などから好きなものを一つ選んでもらう。2人に1人がたばこを選ぶという。

 都の担当者は「センターは門限もあり、酒も禁止で、慣れないストレスのたまる生活。たばこを配らないと、そもそも入所してもらえない」と話す。

 健康に害があることを伝え、禁煙希望者には禁煙パッチも支給する。【石川隆宣】

毎日新聞 2010年10月1日 東京夕刊

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