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【海外事件簿】強制退去のNZ元船長「シー・シェパードの戦いを信じる」 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:海外事件簿
SS側もこの帰国にあわせ、手を打っていた。公判中にいったん、出したベスーン元船長に対する「除名宣言」は、7月7日に判決が出された直後にあっさり撤回。理由を、「日本での刑を軽くするための法廷戦術だった」とした。
また、この除名宣言の真意はベスーン元船長に知らされておらず、SS内でもごく一部の人間しか知らなかったことを明かした。
さらに、SSは南極海で第2昭南丸に衝突して沈没したアディ・ギル号にベスーン元船長と一緒に乗っていたSSメンバーのオランダ人、ローレンス・デ・グロート氏をニュージーランドに派遣。気心知れた“戦友”に懐柔役を担わせることで、ベスーン元船長を再び、SSの活動に引き入れようとした。
東京拘置所に収監中、「除名」を知らされ、「裏切られたと感じた。人生最悪の日だった」と話していたベスーン元船長はその日、デ・グロート氏から真意を聞かされて考え直し、SSの配慮を快く受け止めたようだった。
ベスーン元船長は、12日にオークランド市内のホテルで行われた共同記者会見に、SSの黒いスタッフ・トレーナーを着て登場した。隣には、デ・グロート氏も一緒に座り、ベスーン元船長は引き続きSSのメンバーであることをアピールした。
会見でベスーン元船長は冒頭に声明を読み上げ、日本の調査捕鯨を批判した。また、自らが受けた裁判については、「アディ・ギル号が大破した責任は日本側にあるのに、第2昭南丸の船長が罪に問われず、出廷すらしなかった」として、「自分だけが裁判を受けたのは間違いだった」と不満を漏らした。