2010年8月4日 12時18分 更新:8月4日 13時37分
東京都で最高齢とされる113歳の古谷ふささんが杉並区の住民登録地に住んでおらず、行方が分からなくなっている問題で、死亡した古谷さんの夫が元都職員で、現在も遺族年金にあたる「扶助料」が古谷さんの口座に振り込まれていることが分かった。
都などによると、夫は1957年に都を退職。3年後の60年に死亡したという。退職時は地方公務員の共済年金制度(62年発足)の開始前で、退職後は夫本人に恩給が支払われていた。夫の死亡後は、年4回、現在に至るまで扶助料が古谷さんに支払われている。都は金額は明らかにしていない。
都は毎日新聞の取材に対し、「次回の支払いがある10月まで古谷さんの行方不明の状態が続けば、支払いをやめる」と説明した。
また、住民票上同居している長女(79)が区などの調査に対し、「以前母が金の無心に来た。10万円渡したこともある」と話していることも分かった。長女は毎日新聞の取材に対し、「最後に会ったのは86、87年ごろ」と話している。【神足俊輔】