エクアドル 警察官デモで混乱
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エクアドル 警察官デモで混乱

10月1日 7時7分 twitterでつぶやく

南米・エクアドルで30日、政府の給与改革案に反発する警察官が首都キトなどで行った大規模なデモにより、高速道路や国際空港が閉鎖され、政府が非常事態を宣言するなど混乱が広がっています。

エクアドルでは、警察官や兵士が昇進するごとに支給されていたボーナスを廃止する政府の法案が議会で可決されたことに警察官が反発し、30日、首都キトや最大の都市グアヤキルなどで政府に抗議する大規模なデモを行いました。このデモにより、高速道路や国際空港が閉鎖され、キトでは企業が臨時休業になったり、ほとんどの学校が休校になったりするなど、社会機能がマヒ状態に陥りました。さらに、警察官の説得にあたろうとしたコレア大統領が催涙ガスを吸い込むなどしてけがをし、入院したということです。こうしたことから、政府は非常事態を宣言し、軍隊が治安維持に当たっています。今のところ、デモによる死者は出ていないということですが、政府では市民に落ち着くよう呼びかけるとともに、デモ隊らに対して、これまでに警察官の給与は大幅に改善されていると訴えることなどで事態の沈静化を図ろうとしています。アメリカのクリントン国務長官は、エクアドルで政府が非常事態を宣言したことについて、30日、声明を発表し、「暴力と無法状態を遺憾に思い、コレア大統領と民主的な政府機関を全面的に支持する。国民は政府と一致して即座に秩序を取り戻すべきだ」と述べ、エクアドルの国民に対し、自制を求める考えを示しました。