民主・細野前幹事長代理、極秘に訪中　岡田幹事長「党としてまったく関与してない」

フジテレビ系（FNN） 9月30日(木)2時13分配信

尖閣諸島沖では、中国の漁業監視船に日本の巡視船が立ちはだかるように、にらみ合いが続いている。こうした中、中国当局が身柄拘束している日本人4人と、日本大使館員との2回目の面会が実現した。
29日午後3時ごろ、FNNのカメラが魚釣島の南西およそ31kmの海上で、日本と中国の緊迫のにらみ合いをとらえた。
船体が大きい方は、日本の海上保安庁巡視船。
小さい方が、中国の漁業監視船。
中国船の側面には、「中国漁政203」と書かれ、中央部には大きなアンテナ塔が見える。
後部甲板にはゴムボートが載せられ、船尾に中国国旗が掲げられている。
魚釣島の近くには、海上保安庁の巡視船3隻がいて、そのうちの1隻と中国船が並走。
このにらみ合いが20分以上続いた。
尖閣諸島に緊張感が張りつめる中、民主党の細野豪志前幹事長代理が極秘に中国を訪れていたことがわかった。
関係者によると、細野氏は、29日に北京に到着、釣魚台迎賓館などを訪れ、中国政府の要人と会談し、日中関係の改善に向けた日本側の立場を中国側に伝えたとみられる。
この極秘訪中について、菅 直人首相は「まったくこの件は承知しておりません」と、「聞いてない」と話した。
前原誠司外相は「(細野氏訪中の件は、耳に届いていた?)届いてますけども、あれは政府とまったく関係ないですから」と話した。
前原外相は、細野氏の訪中について、数日前に報告を受けたことを明かした一方で、「政府はノータッチ」と話した。
民主党の岡田克也幹事長は「党としてはまったく関与しておりませんし、承知しておりません」と話した。
細野氏訪中は、どのような影響を及ぼすのか。
菅首相は、「日中双方がですね、冷静に対処すべきと」と述べ、「日中ともに冷静を」と呼びかけた。
民主党の原口一博前総務相は「今回の尖閣の問題は、これは領土問題ではなく主権の問題です」と話した。
国民新党の亀井静香代表は「あそこに、デーンと張りつければいいんだよ。アリ1匹、小舟一隻入れないように、(日本の)巡視船をドーンと、境界線に」と話した。
たちあがれ日本の与謝野 馨共同代表は「中国の国際的な行動は、尖閣諸島に限らず、(世界中から)やや批判の目で見られる時代になっているということを、中国にも知っていただきたい」と話した。
こうした中、身柄を拘束されている日本人4人について、29日午後、日本大使館の職員が2回目の面会を行い、4人の健在を確認した。
しかし、解放される見通しはいまだ立っておらず、予断を許さない状況。
衝突時のビデオ公開を求める声は、ますます強まっているが、ビデオの公開は、日中間の駆け引きに大きな影響を及ぼすとみられる。