(cache) 円高メリット銘柄を探せ! - MSNマネー

円高メリット銘柄を探せ!

スマートフォン、クラウドの波に乗れ!

いっぽうで、円高の影響をあまりうけない業種もあります。たとえば高いステーキをあきらめて安い牛丼を選んでも、携帯電話は最新のスマートフォンを使いたい…というニーズは根強いものがあり、スマートフォンの関連企業は高い成長性が見込まれています。ここで漠然と大手携帯キャリア会社を狙うのではなく、部品メーカー、携帯ソフト関連会社などの小型成長株に目を向けてみましょう。

iPhoneやアンドロイド携帯には、あまり一般には社名が知られていないメーカーのパーツが使用されており、好業績企業があります。第一精工(6640)日本写真印刷(7915)ワコム(6727)といった部品メーカー、あるいは、アプリックス(3727)ベクター(2656)アクロディア(3823)といった携帯ソフト開発企業の成長性に期待しています。ツイッターの関連銘柄であるデジタル・ガレージ(4819)、ニコニコ動画を提供するドワンゴ(3715)も注目です。

また、導入企業が増える「クラウド・コンピューティング」の関連企業も見逃せません。グリー(3632)ディー・エヌ・エー(2432)ミクシィ(2121)などSNS(ソーシャルネットワークシステム)会社が提供するゲームの流行は、サーバー機能の提供会社を活気づけていることもあり、さくらインターネット(3778)ビットアイル(3811)インターネットイニシアティブ(3774)などに注目しています。

優良な低位株を仕込むなら今がチャンスだ!

冒頭で取り上げたデフレ、円高に強い低価格志向の「小売、外食」銘柄は、ひとたび円安に反転すると、売りの対象になることが考えられるので注意が必要です。「IT、携帯」、「クラウド」関連銘柄はその心配はなく、円安でもますます株価は上昇するでしょう。

もし資金に余裕があるならば、短期トレンドには目もくれずに、長期リターンを狙って、株価が全体的に低迷している今のうちに、一部上場の財閥系企業の低位株を仕込むのもよいでしょう。こちらは、これ以上の下落リスクも低く、また倒産する心配も少ないので、いったん相場全体が上向けば収益を得られる可能性が高いのです。

さて、藤井先生のアドバイスをここまで読んでくださった読者なら、不断の情報収集と研究でチャンスを呼び込むことができるかも。一本調子なバブル相場よりも投資家の実力が磨かれそうな円高相場、まだまだ目が離せません。

個人投資家が気をつけたい3つのポイント

1つの銘柄にほれ込むあまり、投資資金を1つの銘柄に集めるのは危険。
3つ~5つ程度の銘柄に分散して投資するほうがよい。

買いたい銘柄を、いっぺんに買うのではなく、安くなったタイミングで、1ヶ月、3ヶ月と間を空けて購入すると、平均して高値づかみを避けられる可能性が高まる。

保有銘柄の株価が下がっても「いつか戻る」と甘い期待を抱いたり、「安くなったから追加購入(ナンピン買い)」するのは危険。「○%損したら売却」という「損切りルール」が必須だ。『「儲かったらどうしようか」と考える人は多いが、損したらどうするか考えていない人が多すぎる』(藤井さん)