タクシー内で運転手「オッパイ触らせろ」

　タクシーに乗車した女性客の下着を脱がして乱暴しようとしたとして、警視庁新宿署が準強姦（ごうかん）未遂容疑で宮崎県えびの市の元タクシー運転手宮毛勉容疑者（６４）を逮捕していたことが２９日、分かった。容疑は昨年５月１６日、ＪＲ新小岩駅（東京都葛飾区）周辺の住宅街で、タクシーの後部座席で酔って居眠りしていた２０代女性の服を脱がせ、乱暴しようとした疑い。

　新宿署によると、当時飲食店勤務だった女性が午後４時３０分ごろ新宿・歌舞伎町から帰宅する際にタクシーに乗車。女性が目を覚ますとパンツを脱がされ、Ｔシャツもたくし上げられた状態で、宮毛容疑者が下半身を露出してきたという。「やめて」と女性が声を上げると、同容疑者は「悪い、悪い」と乱暴をやめた。その後は女性を自宅まで送り、料金約３０００円を受け取った。女性は直後に都内にあるタクシー会社に抗議し、今年になって被害届を出していた。

　宮毛容疑者は昨年３月から６月まで勤務していたが、女性客から「料金半額でいいからオッパイ触らせろ」などと声をかけられたとして、会社にクレームが数多く寄せられていた。同容疑者は事件の翌月に退社、出身地で妻子ら家族が住む宮崎県えびの市に戻り、トラック運転手をしていた。同地に出向いた新宿署員が逮捕した。

　宮毛容疑者は過去にも性犯罪を繰り返しており、各地を転々とする生活を送っていたという。「体に触ったのは間違いない」などど容疑を認めているが、新宿署は余罪もあるとみて捜査している。

　［2010年9月30日9時19分　紙面から］