ラウンドの合間に、次男・輪島大千に声をかける輪島功一会長=後楽園ホール(撮影・田村亮介)
ボクシングの第67回東日本新人王トーナメント(デイリースポーツ主催)は28日、後楽園ホールで準決勝を行い、ライト級の“V本命”土屋修平(角海老宝石)が6戦オールKO勝ち。ウエルター級は元世界王者・輪島功一氏の次男・大千(ひろかず、輪島S)がV舞台へ進出した。決勝は11月3日、同会場で開催され、12階級24選手の組み合わせも別表の通り決定。Sバンタム級は、角海老宝石勢の5年ぶりの同門対決となった。
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ウエルター級は“炎の男2世”輪島大千が、2度目の挑戦で決勝へ名乗りを上げた。2回に左フックでダウンを奪い、最終回には左フックを見舞ってよろけさせた。結果は3‐0の判定勝ちで、決勝メンバーでは最年長33歳で2年越しの夢に王手をかけた。
一昨年5月に31歳でデビューして3連勝。しかし、昨年の新人王戦は初戦でTKO負けして壁にぶち当たった。偉大な父を持つプレッシャー。だが「息子として恥じない成績を残したい」と踏ん張った。セコンドに就いた父は「正直、勝てるとは思わなかった」と、苦笑いを浮かべた。
決勝で当たる林欽貴(E&Jカシアス)は4勝3KO1分けの強敵だが、無欲でぶつかる。父は69年に全日本同級新人王を獲得しており、父子2代の栄冠へ野望全開だ。
(2010年9月28日)