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介護ベッド:柵に首挟まるなど事故死40人…02~10年

 介護ベッド利用者が手すりや転落防止用の柵のすき間に首が挟まるなどして02~10年5月に19都府県で計40人が死亡していたことが30日、独立行政法人の製品評価技術基盤機構(NITE)への取材で分かった。消費者庁は事故が頻発している事態を重視し、製品の安全性や使用法に問題がなかったか、製造業者や業界団体への調査に乗り出した。

 NITEによると、事故が多いタイプのベッドは、利用者が転落しないように両脇に柵が設置されている。柵と柵の間にすき間があり、この部分に首などが巻き込まれる事故が多発。原因が不明な事故も約10件ある。

 04年3月には青森県で70代の女性が柵のすき間に首が挟まり死亡。08年2月には広島県で60代男性が同様の状態で死亡しているのが見つかった。09年4月には三重県の病院で90代の男性があおむけで柵のすき間に首が挟まれて重体となり、数日後に亡くなった。

 経済産業省は08年以降、使用者や病院にたびたび注意喚起。09年3月には日本工業規格(JIS)の介護ベッドの規格を改正、すき間に首などが挟まらないよう柵や手すりの形状を変えた。業界団体の「医療・介護ベッド安全普及協議会」は正しい使用法を書いたマニュアルや事故例をイラストで紹介したパンフレットを作製、病院や利用者に配布して注意を呼びかけている。

毎日新聞 2010年9月30日 23時25分

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