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村木氏逮捕前に矛盾認識か=FD日付のずれ、同僚が指摘−上司に伝えず・前田容疑者

時事通信 9月30日(木)21時40分配信

 大阪地検特捜部検事による証拠改ざん事件で逮捕された前田恒彦容疑者(43)が、郵便不正事件で村木厚子厚生労働省元局長=無罪確定=を逮捕する前に、同僚の指摘を受け、フロッピーディスク(FD)に記録された最終更新日が検察側が描く構図と食い違うことに気付いていた可能性の高いことが30日、検察関係者の話で分かった。日付の矛盾は、弁護側が指摘するまで、特捜部長ら上層部に伝えられなかった。
 主任検事だった前田容疑者が、無実であることを示す有力な証拠があることを隠して、村木氏を逮捕した可能性が浮上した。最高検は、データ改ざんの動機につながるとみて、経緯を調べている。
 郵便不正事件で特捜部は、村木氏が同省元係長上村勉被告(41)=公判中=に対し、2004年6月上旬に証明書発行を指示したとの構図を描いて捜査。昨年5月26日に上村被告を逮捕して偽の証明書が保存されたFDを押収し、6月14日には村木氏を逮捕した。
 検察関係者によると、上村被告の取り調べを担当した同僚検事は、FDを押収した直後に、FDに残された「2004年6月1日」という偽証明書の最終更新日が、特捜部の構図と矛盾することに気付き、主任検事だった前田容疑者に告げたという。
 しかし、前田容疑者は特捜部長らに矛盾について報告せず、村木氏の逮捕は許可された。同僚検事は構図に沿って「6月上旬に指示を受けた」という趣旨の上村被告の供述調書を作成した。FDの日付は、村木氏の取り調べを担当した検事にも伝えられなかった。
 特捜部は昨年7月4日に村木氏を起訴。前田容疑者は同13日、FDの日付を特捜部の構図と矛盾しない「2004年6月8日」に書き換え、16日に上村被告側に返却した。 

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最終更新:9月30日(木)21時44分

時事通信

 

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