2010年9月30日
池内淳子さん
映画やテレビドラマで活躍した俳優の池内淳子(いけうち・じゅんこ、本名中沢純子〈なかざわ・すみこ〉)さんが26日午後4時21分、肺腺がんのため死去したことが分かった。76歳だった。葬儀は親族のみで行った。11月4日にお別れの会を開く予定。喪主は妹中沢修子(のぶこ)さん。
東京都出身。1955年、新東宝映画「皇太子の花嫁」の皇太子妃候補の令嬢役でデビュー。夫殺しの悪女を力演した松本清張原作の「けものみち」(65年)ほか、多数の映画に出演した。
テレビドラマは57年の「眠狂四郎」が初出演。不倫に揺れるヒロインを演じた昼メロドラマ「日日の背信」(60年)が爆発的な人気となり、「よろめきドラマ」ブームの口火を切った。65年に始まった東芝日曜劇場「女と味噌汁」シリーズでも高視聴率をあげ、「20%女優」と呼ばれた。
舞台出演も多く、「華岡青洲の妻」などで活躍、東宝「空のかあさま」で01年度の芸術選奨文部科学大臣賞、02年には紫綬褒章を受章。08年には旭日小綬章も受章している。
3年前にがんが見つかり治療を続けていた。今年5月16日まで名古屋・中日劇場で上演された「三婆」が最後の舞台になった。