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らららの娘が過ごした「ゲゲゲの世界」

親子二代で水木漫画に嫉妬

SAPIO 2010年9月8日号掲載) 2010年9月23日(木)配信

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文=手塚るみ子

 60〜70年代に子供たちが夢中になった『ゲゲゲの鬼太郎』。水木しげるとともに同時代に人気を博したのが『鉄腕アトム』などの手塚治虫作品だ。はたして、この偉大なる漫画家の娘は、父親のライバル作品をどのように捉えていたのだろうか?

 水木作品といえば、やはりアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』の印象がありますが、不思議と漫画『テレビくん』のことをよく憶えています。テレビの中に登場する少年に憧れました。

 水木先生には2人のお嬢さんがいて、子供の頃にお姉さんのほうが大変な漫画少女だったそうです。しかも手塚ファンで、水木先生に向かって「お父ちゃんの漫画には未来がない。手塚漫画には未来がある」と言ったことがあるとうかがいました。

 水木漫画は大人向けが多く、作風の違いは仕方がないことで、私も父、手塚治虫に向かって「これ面白くない」と言ったことがあります。娘って父親に対して残酷ですね(笑)。

 この話を聞いて思ったのは、私の場合、子供の頃は家に届く漫画雑誌をおやつ感覚で漫然と読んでいただけなのに、水木先生の娘さんは父親の作品と他の作家さんの作品を読み込んで、分析されていてすごいなと。

 今は姉妹とも水木プロで仕事をされていて、家族が団結して水木先生をバックアップしている。私は父が亡くなって初めて手塚作品に向き合った気がするので、すごく羨ましく思います。生きていたら、「この作品ではどう考えてこう描いたのか」と聞いてみたいことが、本当に山のようにあります。

 何かと「手塚vs水木」と比較されることが多かったこともあり、手塚自身は水木先生に強いライバル心を持っていたようです。

続きを読む : 手塚は大阪生まれで、幼少時…

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