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東国原知事:再選不出馬表明(その1) 1期で退任決意 /宮崎

 ◇「国のあり方変えたい」

 「2期目の知事選は出馬をしないとの結論になった」。29日、次期知事選への不出馬を表明した東国原英夫知事。記者会見で、その理由として「この国の統治システムを変えたい」との持論を繰り返したものの、退任後の進路については「白紙」として明らかにしなかった。県民の支持率が全国的にもずぬけて高い知事が去ることが決まり、県民からは「残念だが、仕方ない」などの声が聞かれた。【小原擁】

 午後5時25分、県議会議場。傍聴の県民や報道陣ら約100人が見守る中、東国原知事は中村幸一議長に促されて登壇。「口蹄疫問題もあり、この時期になったことをおわびしたい」と切り出し、不出馬を表明した。

 不出馬の理由に「県知事として限界を感じた。口蹄疫からの復興だけでなく、地方では福祉、医療、中山間地域、産業振興などの問題が山積している。この国のシステム、仕組みを根源から変えないと地方の閉そく感は是正できない」と、従来の持論を述べた。

 また、口蹄疫問題で何度か国と対立したことを引き合いに「私が国と対立することは県のためにならない。この国のあり方を変えることが県民のためになる」と理解を求めた。

 続いて、記者会見に臨んだ知事は、後継者について「指名はしないが、クリーンでしがらみのない県政を受け継いでいただける方を、県民に選んでいただきたい」と述べ、後継者の条件として「明らかにこの人がバックにいないこと」とし、元県幹部を名指ししてけん制した。

 自身の実績を問われると「二つある。行政の信頼を取り戻すことと、県をメジャーにして誇りを持ってもらうことだった」。半面、4年間で企業誘致100社などを掲げた自身のマニフェストについて「企業誘致は達成できなかった。申し訳ない」と陳謝した。

 今後の出処進退は「白紙」として、「しばらく休みたい」と述べた。

 ◇知事選への出馬可能性は「白紙」--都城市長

 次期知事選に名前が取りざたされる都城市の長峯誠市長は、不出馬表明について「県政に対する姿勢を高く評価し、支持していた。口蹄疫からの復興に頑張らねばならない時期でもあり、続けてほしかった。大変残念」と語った。

 知事選への自らの出馬の可能性については「先のことを考える状況にない。白紙」と述べるにとどまった。その上で「(県の現状は)政界、官界、財界、政党も含めてオール宮崎で取り組んでいかなければならない状態だ。そういう体制を構築しなければいけない」との考えを強調した。【木元六男】

 ◇「困難直面しても県の発展に功績」--日向市長

 県市長会長の黒木健二・日向市長は「鳥インフルエンザや県庁内の裏金問題、口蹄疫問題など困難に直面しながら、ピンチをチャンスに変え県の発展に大きな功績を残した。情報発進力や行動力、県民の高い支持率を考えると不出馬は残念だ。今後どういう道に進まれても、宮崎の発展のために絶大な支援をお願いしたい」とのコメントを出した。【荒木勲】

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 ◆おかげで有名に/寂しくなり残念--街の声

 東国原知事不出馬について県民に聞いた。

 ◇延岡市永池町、会社員、鈴木優(まさる)さん(26)

 東国原知事のおかげで全国的に名前が知られ、盛り上がった宮崎の雰囲気が、また沈んでしまうのではないかと不安がある。知事選では郷土宮崎のことを一番に考えて県政にあたる人に投票したい。

 ◇宮崎市佐土原町、自営業、高橋知子さん(45)

 不出馬はしょうがない。知事は基本的に国政をみていたから。宮崎が寂しくなるのは残念だが、宮崎の代表として、どこに行っても頑張ってほしい。

 ◇宮崎市神宮、会社員、田上倫靖さん(32)

 口蹄疫からの復興はこれから。できればきちんと見届けてもらいたかったが、中央に出て、別の角度から宮崎を変えるというのなら、それも選択肢だと思う。

毎日新聞 2010年9月30日 地方版

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