北方領土の訪問を検討していたロシアのメドベージェフ大統領は、今回は、現地の悪天候を理由に訪問を見送ったことを明らかにしたうえで、「近いうちに必ず行く」と明言し、北方領土を訪問する強い意欲を示しました。
ロシアのメドベージェフ大統領は、29日に訪問先のロシア極東のカムチャツカで記者団の取材に応じ、北方領土の訪問を検討していたことについて、「残念なことだが現地は飛行機が飛べないほどの天気だ」と述べ、今回は北方領土周辺の悪天候を理由に訪問を見送ったことを明らかにしました。しかしメドベージェフ大統領は、北方領土について「わが国のきわめて重要な地域だ」と述べ、ロシアの領土だとあらためて強調したうえで、「近いうちに必ず行く」と明言し、北方領土を訪問する強い意欲を示しました。メドベージェフ大統領は、当初29日にも北方四島の国後島や択捉島を訪問する計画を検討していました。今後メドベージェフ大統領が実際に訪問すれば、旧ソビエト時代も含め、最高首脳による初めての訪問となります。メドベージェフ大統領は、今回は北方領土の訪問を見送りましたが、近くみずから訪問する強い意欲を表明して、北方四島を固有の領土と主張する日本側をけん制した形です。