後継者問題:党代表者大会、1000席の大会議室で開催

党代表者、44年前の半分程度に削減

 北朝鮮が44年ぶりに開いた、朝鮮労働党代表者大会の会場は、当初予想されていた「4・25文化会館(6000席)」や「人民文化宮殿(2000席)」ではなく、錦繍山記念宮殿(写真)の大会議室(1000席)だったことが分かった。

 党大会を開く場合、通常は半分程度を傍聴席とすることを考慮すれば、今回の代表者大会に出席した党の代表者は500-700人程度だったとみられる。1966年10月に開催された第2回党代表者大会で、選出された党の代表者は1323人だったとされている。つまり、過去に比べると、党の代表者は半分以下に減ったというわけだ。

 北朝鮮が公開した党代表者大会の写真を見た、元幹部の脱北者は、「錦繍山記念宮殿の大会議室で党大会を開くというのは異例だ」と語った。かつての党大会は、約6000人の代表者と傍聴客が集まり、「お祭りムード」の中で行われたが、今回の党代表者大会はかなり規模が縮小されたことになる。

 北朝鮮情勢に詳しい消息筋も、今年6月以降に党代表者を選出した際、高級幹部ですら党代表者に選ばれないほど定員が削減され、今回選出された党代表者は500人前後にとどまった、と推定した。この消息筋は、北朝鮮が党代表者の数を大幅に削減した理由について、「平壌市民への配給も途絶えた状態で、一部では騒動が起こるなど、治安が悪化していることに加え、後継体制をめぐる不安感も重なったため、党代表者大会の規模が縮小されたとしか考えられない」と語った。

 本会議場に入れなかった傍聴客たちは、4・25文化会館や人民文化宮殿で、映像による中継を見たという。労働党の幹部だった脱北者は、「北朝鮮には幹部のための講演組が存在し、「講演1組(党、国家安全保衛部、人民軍)」と「講演2組(内閣、人民保安省)」に分かれている」と話した。

姜哲煥(カン・チョルファン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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