異例な３代世襲…北朝鮮ジョンウン氏を後継者に

　北朝鮮の金正日総書記の三男ジョンウン氏（２７）が２８日に平壌で開かれた朝鮮労働党代表者会で党中央委員に選出され、新設ポストの中央軍事委員会副委員長に就任して党指導部入り、金総書記の後継者となることが決まった。北朝鮮は故金日成主席から金総書記、さらにジョンウン氏への３代世襲という異例の統治体制へ向かうことになる。

　平壌や北京の外交筋の間では、１０月１０日の党創建６５周年の記念日に向けた祝賀行事の準備を任され、同日実施される軍事パレードの際に党と軍の指導幹部の一員としてひな壇に公式登場する可能性が指摘されている。

　朝鮮中央通信が２９日、党代表者会やその後に開かれた党中央委員会総会の議事および決定内容、党指導部や中央委員らの名簿、主要幹部の略歴などを報じた。同通信はまた、金総書記が代表者会で選出された幹部や代表らと記念撮影したと報道。ともに撮影した幹部の１人としてジョンウン氏も中央軍事委員会副委員長の肩書で伝えた。

　金総書記が委員長を務める中央軍事委にはこれまで副委員長ポストがなく、ジョンウン氏の公式登場のため設けられたとみられる。今後、党と軍を足場にジョンウン氏の後継体制づくりが本格化する見通し。

[ 2010年09月30日 ]