国民年金の第一号被保険者で25年以上、保険料を納付した男性の被保険者が老齢基礎年金を受給しないうちに死亡した場合、その者と10年以上継続して婚姻関係にある妻に60歳から64歳まで、死亡者の老齢基礎年金の3/4に相当する金額を支給するものです。
昭和61年3月までは、旧法第26条で計算される年金額の1/2の支給額でした。昭和61年4月の法改正により、旧法の「寡婦年金」の支給額も3/4に改正されました。
同時に発生する「死亡一時金」とは併給できないため、請求時に選択します。さらに、60歳から支給される老齢厚生年金とも併給できないので、請求者の厚生年金保険の加入の有無や今後の就労予定などにより、死亡一時金を請求する場合もあります。
昭和61年3月までの制度では、寡婦年金と他の公的年金の年金給付は、併給できました。ところが、この時の改正で、既に裁定されている寡婦年金も併給ができなくなりました。そこで、他の年金の遺族給付や老齢給付の受給権が、60歳から重なってしまう者は、昭和62年3月までの1年間「死亡一時金」への裁定替えを希望できました。ただし、「死亡一時金」の金額は、改正前の額でした。
障害基礎年金(旧法障害年金を含む。)の受給権者であった者、老齢基礎年金の支給を受けたことがある者が死亡した場合は、寡婦年金は受給できません。 年金コード「5950」
【国民年金法 第49条】