最終更新: 2006年10月21日 土 14:42

迷彩の区分です。
お好きな迷彩をクリックしてください。
つ、ついに・・、現在151×2種類
背景はブルガリア迷彩(未加工)。
ブルガリアの新迷彩はタイガーなのかDPMなのか・・・??
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 作成過程その2

 最新情報


What's new !(新規作成迷彩)

 ポーランド現用デザート迷彩。パターンは現用パンサーパターンと同じですが、カラーは砂漠用です。最近各国の砂漠迷彩を見られるようになり、入手もできるようになってきました。

 航空自衛隊砂漠迷彩。swanさんから画像を提供して頂きました。某駐屯地のPXにて販売されていたそうです。
■補足説明(HIRAGIさん)より、情報提供いただきました。ありがとうございます!!
湾岸戦争時JADF(航空自衛隊)のイラク在住邦人救助の際新型の2型迷彩での行動は極めて危険と判断 中東に合わせ早急に開発 米軍のチョコチップの3カラーが優と判断し参考にし作成されました 陸上自衛隊の装備ではなく航空自衛隊に属します。

 チェコ現用デザート迷彩。2カラーで、現用Vz95パターンの砂漠カラーバージョンです

 ルーマニア迷彩チームFOLGOREの仁さんから画像提供頂きました。斑点を残しつつもウッドランド系です。ルーマニアの迷彩はこの他にも2〜3種類くらいありますが、どれも個性的で良い感じです。?

 これは、詳細は不明ですが、実際に存在します。南ア32Bnの迷彩とパターンはほぼ同一ですが、色は白黒系です。南ア32Bn用雪上迷彩でしょうか?

 南アフリカ共和国 第32大隊夏季用迷彩。下の迷彩の色違いで、配色は、自衛隊旧迷彩、フランス・ポルトガル リザードに似ています。下の迷彩とこの迷彩の混用も見受けられます。

 南アフリカ共和国 第32大隊冬季用迷彩。ポルトガルのバーチカルリザード迷彩の面影が残る迷彩です。リザード系迷彩は2色を用いて色の重なっている部分が濃い色を発色していますが、この迷彩は独立した3色(+生地の色)を使っています。同パターンで色鮮やかな夏季用もあります(未入手)。!

 チェコ軍Vz95迷彩。緑を基調としたりーフ系のパターンです。鮮やかな黄緑がきれいです。生地は厚手で、ポケット数も非常に多く(上着;11個、パンツ;8個)、異常なまでに凝った作りになっています。タグには1997と書かれているので、既に5年以上前には採用されていたようです。似た迷彩に、Vz85があります。 $

 ユーロサープラスで購入。南ア警察迷彩を後染めで紫にしたような迷彩です。(後染めではありません)
  裁断なども酷似していますが細部に手抜きが見られます。ライナーも無し。詳細は不明です。

 イタリアの精鋭部隊、サンマルコ海兵大隊のデザートパターンです。地中海パターン色違いです。

 「Kamo's Camouflage collections」 の、Kamoさんに、写真をいただいて製作しました。お世話になりっぱなしです。

 エジプト軍空挺のROCK(岩石)パターン。リバーシブルになっていて裏は砂漠迷彩です。他の迷彩の例に漏れず、同様の迷彩を近隣諸国でも使用していたようです。

 こちらの迷彩は、「Kamo's Camouflage collections」 の、Kamoさんに、写真をいただいて製作しました。

 オーストラリア砂漠迷彩です。イエロー型・ピンク型の2種類が存在します。チョコチップタイプは制式採用には至らなかったようです。
  この迷彩、「アフガニスタンで地雷処理作業中のSAS隊員が触雷して死亡」というニュースではじめて存在を知りました。


●迷彩について●
〜私的な総評〜

■迷彩は本来、兵士の生命を守るために研究され、様々なトライアルやテストを乗り越えて考案(採用)される物ですが、多分に芸術的な要素を含んでいるように思えます。
  また、各迷彩の採用国の国柄や風景(植生)、歴史的背景を集約しています。このため、機能性と美しさを兼ね備えた魅力的な模様になるのだと思います。

 

■第1次世界大戦の頃から、迷彩は意識され始めたようです。ドイツ武装親衛隊(SS)が世界で最初に迷彩服を制式採用してから様々な迷彩が登場しました。第2次戦中には、色々な迷彩が研究され、今日の迷彩の起源(ルーツ)になっています。現代の迷彩もその多くはこの頃の迷彩の発展型または、そのコンセプトの域を出ていません。

 

■迷彩(Camouflage)を効果で区分すると、大きく分けて2つの効果があります。

【1】 「隠すための色」
    相手に認識されないようにする色。背景に溶け込むことによって識別を混迷させ、発見を遅らせる。

【2】 「目立つ色」 
    相手に認識させてはじめて効果のある色

 また、さらに細かく区分わけすると、

1 隠蔽色(相手に認識されないための迷彩)

 
(1) 隠蔽的色彩(背景と同化し、発見を遅らせる)
   ア 攻撃的隠蔽色(攻撃するための迷彩)
   イ 防御的隠蔽色(身を守るための迷彩)
    ※ア項とイ項は軍隊では、あえて区分の必要は無い。
 (2) 分断色(不連続な色彩の配置によって、相手に形を誤認させる。)
 (3) 突起物・目玉などの目立つ部位を隠蔽する。(車両のかど、砲身、目玉などを黒っぽい色で塗る)
 (4) カウンターシェイド(影を作らないようにするため、日影になる側をあらかじめ淡い色で塗っておく)  

2 広告色 (目立つ色、相手に認識させてはじめて効果がある色)

 
(1) 警告色、【迷彩服=軍隊】という威圧的な効果で相手を萎縮させる。
 (2) 敵への擬態、敵の迷彩服を着て敵になりすます。
   ※映画でよく見かけますが、ジュネーブ条約違反です。捕虜となることが出来ません。
 (3) ベイツ型の擬態?、強大な軍隊(米国など)と類似の迷彩服を着用し、強そうに見せる。
    その他、シャークティース・タイガーフェイス、各種徽章類など。


■迷彩をパターン(模様)で区分してみました(迷彩図鑑独自の見解も含みます)。

1 斑点型(親衛隊斑点迷彩起源)

 
(1) 分断的効果を狙っていないランダムな斑点のタイプ 例:自衛隊新迷彩
 (2) 斑点集合タイプ(輪郭をぼかす目的の斑点) 例:ドイツフレクター迷彩
 (3) 多数の風景をコンピューター処理したタイプ 例:デンマーク迷彩自衛隊新迷彩

2 まだら型

 
(1) 米軍(WWU)ダッグハンターパターン起源のタイプ 例:韓国旧迷彩トルコ旧迷彩
 (2) ドイツ(WWU)国防軍スプリンターパターン起源のタイプ 例:スウェーデンオーストリア
   ※戦後のヨーロッパに多く見られました。ドイツ軍からの捕獲品が使用されることも多かったようです。
   ※実はイタリアツェルトバーンの迷彩がさらにこの起源であると言う説があります。
      信憑製は高い、と私も思います。
 (3) 旧ソビエトの第2次大戦採用の「唐草模様の迷彩」が起源のタイプ 例:ソビエト冷戦期の迷彩
 (4) 適当に作った?タイプ

3 ウッドランド型(元はと言えばライバーマイスターが起源)

 (1) WWUドイツライバーマイスター迷彩起源のタイプ 例:スペインアメーバ迷彩スイス軍迷彩
   ※戦後のヨーロッパに多く見られました。ドイツ軍からの捕獲品が使用されることも多かったようです
 (2) 米軍ウッドランドパターンのまたは類似品(最近の迷彩に多く見られます。) 例:OAU迷彩

4 WWU英国デニソンスモック起源の(影響を受けている)タイプ(ハケで書いたような物)

 
(1) 横縞系(フランスリザードパターンが起源のタイプ) 例:リザード迷彩
 (2) 草ムラ系(ローデシア迷彩などのタイプ) 例:ローデシア迷彩ポルトガル旧迷彩
   ※ローデシアは独自に発展したと言う見解もありますが、
    どう見ても英軍デニソンスモック迷彩の影響はありますね。
 (3) 英国DPMまたはその類似品(最近のアフリカ・アジア各国に多く見られます) 例:英国迷彩

5 砂漠型

 
(1) 自国の迷彩の色彩バリエーション 例:英国デザート迷彩サンマルコデザート
   ※開発費の節約と彼我識別の観点からか?
 (2) 米軍チョコチップパターン起源のタイプ 例:サウジアラビア警察迷彩

6 写実型

 
(1) 軍で採用している物 例:ミッチェルパターン
 (2) 民間(コマーシャル)タイプ。狩猟用など。 例:ウェトランド(湿地)カモ

7 その他特殊な物

 
(1) 市街地用迷彩
   ア 自国迷彩の色彩バリエーション(モノクロカラー)タイプ 例:インド市街地迷彩
   イ 全く独自のタイプ(例:米海兵隊T型迷彩) 例:海兵隊T型迷彩
 (2) 雪上迷彩 例:ロシア雪上迷彩
 (3) 対光学機器用迷彩(対暗視装置用) 例:米軍ナイトデザート
    (現在では多くの迷彩に対赤外線処理がされています)
 (4) パレード用
   ア 自国迷彩の色彩バリエーション(派手な色)タイプ 例:中国迷彩
   イ 政治色の強い物 例:イラク:バース党の迷彩

 以上のようになります(個人的な見解です)。

 

■ヨーロッパ諸国では、隣接した国々が異なった迷彩を採用していて興味深いです。

■迷彩は歴史的背景が大きく影響しています。かつての支配国(植民地)や支援国の迷彩をそのまま受け継いでいたりすることが多いです。 また、同盟関係のある国(特にアジアやアフリカで顕著)の迷彩と類似の迷彩を採用していることも多いようです。(例:韓国とアメリカ)

■最近の傾向として、自国の迷彩を更新する際に、米軍ウッドランドタイプを採用している国が増えています。
 これには3つの要因が考えられます。

1 この迷彩は汎用性が高く優秀な迷彩ではあるため、研究されてより効果の高いものを追究していくうちに収斂的に類似の迷彩を採用するに至った。

2 名実ともに世界最強の軍隊であるアメリカ軍にあやかろうということで、類似の迷彩を採用した。生物学的に言えば、「ベイツ型の擬態」というやつです。
  例をあげれば、法的権限を与えられている警察官の制服と似た格好をしているが、実は何の権限も持たないガードマンがそうです。

3 軍事大国から援助を得ていて、援助終了後も、そのまま同類の迷彩を採用・国産している場合。アメリカや英国の影響を、大きく受けている国が多いということです。

■ただ興味深いのは、ハンティングやフィッシングなどの民間用の迷彩が環境や用途に応じて特殊化していることです。アドバンテージ社の、ウェットランドや、モッシーツリー、リアルツリーなどがそうです。どちらにしても迷彩は非常に魅力的な模様です。

■迷彩図鑑では、今後も、興味深くそして魅力的な各国の迷彩を、出来るだけ実物に忠実に作成した迷彩テクスチャとして展示し、比較しながら研究していきたいと思っております。もし希少な迷彩をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非、画像をお送りください。今後の研究に役立たせていただきたいと思います。よろしくお願い致します。

■ここまで読んでしまった方がいたら、ぜひ、ご意見ご感想をお願いします。


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