来日しているグレグソン米国防次官補(アジア・太平洋担当)は28日、米軍普天間基地の移設問題について、来年初めに外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)を開き、最終決着を目指す考えを表明した。11月半ばにはオバマ米大統領が来日する予定だが、年内の解決にはこだわらない方針を示したものだ。
都内の米大使館で記者団のインタビューに応じた。尖閣諸島沖での中国漁船と海上保安庁の巡視船との衝突事件では「日本の対応を全面的に支持する」と言明。「日本政府は適切に行動しており、新たな措置が必要だとは考えない」とも語り、中国政府が求めている謝罪や補償などに応じる義務はないとの認識を示した。
尖閣諸島の帰属に関しては(1)1972年に沖縄県と一緒に日本に復帰した(2)現在も日本の施政下にある――などと発言した。ただ「米国は領土の紛争が存在する場合、いずれかの立場をとることはしない」とも指摘し、深入りは避けた。
普天間基地の移設問題では、名護市辺野古での建設を目指す代替施設として、日米がかねて合意済みの滑走路を2本配置するV字案と、日本政府が新たに提案して候補になった1本のI字案がある。グレグソン氏は「どちらも沖縄の人々にとって優れたものだ。大切なことは決断を下すことだ」とV字案にこだわっていた従来の米政府の姿勢を軟化させた。
沖縄県内では11月28日投開票の知事選を控え、依然として普天間基地の県外移設を求める声が強い。沖縄知事選の結果を見極めたいとする日本政府の姿勢に理解を示した格好のグレグソン氏だが、辺野古周辺への移設が最適とも主張。決着の時期についても「来年初めの2プラス2で、最終計画を合意したいと思っている」と語った。
沖縄の米海兵隊のグアム移転に関する日本側負担では、「日本に増額に応じるよう求めたことはない」と述べた。
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