電動車いすの安全な走行方法などを学ぶ参加者=香川県高松市香川町浅野、香川自動車学校
香川県内の弁護士、司法書士らでつくる「自殺予防対策ネットワーク香川」は20日、香川県高松市林町のサンメッセ香川で研修会を開いた。約70人が、借金問題につながり、自殺の危険因子の一つとされるギャンブル依存症への理解を深めた。
同ネットは、効果的な自殺対策を進めようと7月に発足。この日は、依存症問題に詳しい大谷大の滝口直子教授が講師を務めた。
ギャンブル依存症について、滝口教授は「ブレーキが利かなくなる病気。外国の事例からも、自殺の原因となるリスクは高い」と説明。「ギャンブルのことを隠そうと本人がうそをついたりするため、周囲も気付きにくい。自殺した後に初めて家族が問題を知るケースもある」と指摘した。
依存症からの回復を図る自助グループの活動が、徐々に広まっているとしながらも、「依存症者の多くは治療していないのが実情。本人や家族に治療の場の存在を知ってもらい、助けを求めやすい環境づくりを進めることが大事だ」と訴えた。