普天間移設:「県外」要求を明言…沖縄知事、県議会で

2010年9月28日 11時29分 更新:9月28日 11時38分

仲井真弘多・沖縄県知事
仲井真弘多・沖縄県知事

 沖縄県の仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事は28日の県議会本会議で、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の移設問題について、政府に対し「県外に移設するよう求めていく」と述べた。知事は同県名護市辺野古への移設を決めた日米合意の見直しを求めていたが、「県外」を明言するのは初めて。知事は11月28日投開票の知事選に立候補を表明しており、再選を目指している。公約にも「県外」要求を盛り込む方針。

 県議会代表質問で、与党・自民党議員の質問に答えた。知事は県外移設に踏み込んだ理由について「県民が納得する説明や解決策を政府に求めてきたが、それに応える方策が示されていない」と述べた。

 知事は鳩山政権が名護市辺野古移設で米政府と合意した5月以降、辺野古への移設について「極めて厳しい」と客観的な表現にとどめてきたが、今月8日に「政府が納得いく説明を示さなければ(日米合意を)見直すしかない」と発言していた。

 その後、同12日の名護市議選で移設反対を訴える稲嶺進市長派の市議が過半数を制したことや、後援会からも「県外移設を求めるべきだ」との意見が強まり、「県外」要求に踏み込んだ。

 一方、知事は普天間飛行場の固定化を懸念し、自公政権時代に条件付きで辺野古への移設を容認した経緯もあり、今回も県内移設反対までは明言しなかった。

 知事選には、県内移設反対を掲げる宜野湾市の伊波洋一市長も出馬表明している。【井本義親】

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