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ジョンウン「大将」 3代世襲へ後継デビュー

北朝鮮の金正日総書記の三男、ジョンウン氏のスイス留学時代とされる写真
北朝鮮の金正日総書記の三男、ジョンウン氏のスイス留学時代とされる写真
Photo By 聯合=共同

 北朝鮮の朝鮮労働党代表者会が28日、平壌で開かれた。金正日総書記は開会に先立ち、三男ジョンウン氏(27)とみられる人物に朝鮮人民軍大将の称号を与えるなどの軍最高司令官命令を発令した。朝鮮中央通信が伝え、北朝鮮は初めてジョンウン氏の名前を公式報道。党代表者会で指導的ポストに就く可能性が高く、後継体制づくりの動きが具体化するとみられる。

 北朝鮮がジョンウン氏の存在を公にしたのは初めて。命令は27日付。大将となったのは6人で、ジョンウン氏は27歳の若さで抜てきされた。

 「大将」は大元帥、元帥、次帥に次ぐ称号。ジョンウン氏は党代表者会でも後継者として何らかの指導的ポストに就き、金総書記の後継者に事実上決まる可能性が強まった。後継に決まれば故金日成主席から3代世襲という異例の統治体制が実現する。

 金総書記が党中央委員時代の74年、後継者に内定した時は32歳だった。91年に49歳で軍最高司令官になり、金日成氏死去の2年前の92年に50歳で元帥に昇進。この時の流れと比べても今回は急ピッチの後継体制づくりだ。

 初の公式報道が大将の称号授与となったのは、金総書記の指導理念である軍優先の「先軍政治」を次期指導者としても継承、党と軍を権力基盤とする方針を反映しているといえそうだ。

 北朝鮮関係者によると、ジョンウン氏は昨年から「青年大将」「セッピョル(新しい星)大将」などと呼ばれていた。この「大将」は「物事を立派に行う人物」を意味する呼称。ジョンウン氏を称える歌といわれる「パルコルム」(足取り)の歌詞に登場する「金大将」はジョンウン氏を指すとされる。

 共同電によると、朝鮮中央テレビは28日午後2時(日本時間同)から「重大放送」として、党代表者会で金総書記を党総書記としてあらためて推挙したと伝えた。金総書記は97年に総書記に推挙されており、あらためて最高指導者としての地位を維持したことになる。

 今回の党代表者会の招集目的は「最高指導機関の選挙」とされており、中央委員と同候補を選出、中央委員会総会を開き、ジョンウン氏の後継体制を見据えた党指導部人事が行われるとみられる。会期は公表されておらず、非公開の中央委員会総会を含め1日で終了するのか、数日間続くのかは不明。

 今回の命令で、大将には金総書記の実妹である金慶喜党部長、最近まで黄海北道党委員会のトップだった崔竜海氏も含まれた。崔氏は金慶喜党部長の夫でジョンウン氏の後見役とされる張成沢党行政部長に近い党官僚。

 

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