リーグ首位の名古屋グランパスは、25日の清水戦(アウスタ)に5−1と圧勝し、2位の鹿島との勝ち点差を「7」に広げた。出場停止が明けた清水戦、豊富な運動量で攻守に貢献したMF中村直志(31)に、好調の要因を聞いた。 (聞き手・伊東朋子)
中村(以下同)「上位にいる清水に勝ちきることは、次へもつながる。大一番だということはみんな分かっていたし、試合に集中できていた」
「アウェーの厳しい状況でも、1点取られても取り返せるという気持ちはみんな持っていた。(無得点だった前半も、5得点した後半も)戦い方は変えていない」
−中盤から積極的にゴール前に飛び出すプレーが目についた
「相手を崩すには、(相手DFの)裏に抜ける縦への動きが大事。攻撃的MFというポジションでの役割だと思う」
「みんなが今、チームがどういう状況にあるのかを自覚できている」
−18日の横浜M戦(瑞穂陸)は出場停止。チームは、中盤の主力2選手を欠く中、引き分けた
「そういう試合を負けないことは大事。長いシーズン、うまくいくときもいかないときもある。そんな中、引き分けに持ち込んだり、終了間際に勝ち越したり。あきらめない気持ちでチームはいい方向に向かっている」
−10年目のシーズンで、今までと今季のグランパスと違うところは
「自分たちのやるべきことをしっかりやれば勝てると、信じてプレーしていることが大きい」
−08年の優勝争い、09年のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場も影響している
「経験はプラスになっている。ただ、(好調には)いろんな要素が絡んでくる。DF闘莉王ら強烈な個性を持つ選手が加わったこともチームが変わってきた要因だが、一人一人が成長している」
「毎年、いろんなポジションや役割をやらせてもらっている。その都度、発見があり、成長できる部分がある。清水戦は、攻撃的MFから試合途中で(ダニルソンとの)ダブルボランチに変わった。それでも去年、一昨年の経験で、自信を持ってプレーできた」
「僕の場合は、1年間通して、トップ下でプレーしたこともあるし、サイド、ダブルボランチでプレーしたこともある。今は攻撃的MF。試合ごとの変化もあるが、年間通して同じポジションをこなすことを、何年もやってきた自信がある」
「結果が出ていると、充実感があるし、勝てばうれしい。当日、翌日くらいは浸ってもいいと思うが、試合は毎週続くので、切り替えないといけない。それは今までずっとやってきたこと。次の結果で、がらりと変わってしまうこともある。どんな相手でも、清水戦のような試合をしたい」
「むしろ、下位相手の方が集中しないと。今、いい順位にいるので、いい意味の緊張感がある」
この記事を印刷する