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【プロ野球】

楽天、来季荒木監督急浮上 ブラウンは30日にも解任へ

2010年9月28日 紙面から

 リーグ最下位が確定している楽天が、激震のオフを迎える−。マーティー・ブラウン監督(47)は解任され、来季監督としてヤクルト・荒木大輔投手コーチ(46)が急浮上していることが27日、分かった。ブラウン監督は今季が2年契約の1年目だが、球団関係者によると、今季最終戦翌日となる30日に米田球団代表と話し合いを行い、そこで解任を通告される可能性が高い。球団はヤクルトの来季監督候補になりながらも就任とならなかった荒木コーチに注目。荒木コーチは昨年オフ、楽天の監督候補として最後まで残っていた経緯があり、若手育成の手腕を買われて再びリストアップされたもようだ。

 楽天が、監督人事をめぐって風雲急を告げてきた。就任1年目ながら最下位となったブラウン監督が今季限りで解任される公算が大きくなった。そして、来季の監督候補にヤクルトの荒木投手コーチの名が挙がった。

 ブラウン監督は来季まで契約が残っているものの、今季は4年ぶりのリーグ最下位が確定し、リーグで唯一の借金暮らしとなった。球団関係者によると、現時点で球団側から正式な続投要請はなく、その代わりに、26日のソフトバンク戦(Kスタ宮城)の試合前に、米田球団代表から今季最終戦翌日(30日)に話し合いをするとだけ通告されたという。その場で解任を言い渡される可能性は高いもよう。「監督は相当に落ち込んでいたよ。元気じゃないと口にしていた」という選手らの証言もある。

 そこで急浮上したのが、昨年オフも楽天の指揮官候補となった荒木コーチだ。チームを初のCS進出に導いた野村前監督の後任候補として、ブラウン監督のほか、西武元監督の東尾修氏らとともにその名が挙がり、中でも荒木コーチは選手育成の実績を評価され、ブラウン監督に決まる直前まで新指揮官の有力候補となっていたという。今年も由規、村中、中沢らをしっかりと育て上げており、指導者としての手腕もあらためて評価されている。

 荒木コーチはヤクルトで、来季の監督候補となっていたが、結局は、シーズン途中で辞任した高田前監督を引き継いだ小川監督代行が指名された。荒木コーチは次のヤクルト監督有力候補ではあるが、一寸先は闇であるのも球界の常識。来季の処遇も、まだ正式には決まっていない。楽天関係者は「ヤクルトで監督になれるのは2年後。そこまで我慢できるか。野球の世界には絶対という言葉はない。楽天から打診されれば、受ける可能性はある」と指摘していた。

 来季の楽天は、エース・岩隈がポスティングシステム(入札制度)で大リーグに転身する可能性が高い。営業面でも今季以上に苦戦は必至。高校時代から甲子園のアイドルとしていまだに高い人気のある荒木コーチ招へいとなれば、観客動員などでも大きな後押しとなるのは間違いない。

 米田球団代表は監督問題について「すべてはシーズンが終わってから」とコメントしている。05年オフには田尾初代監督が任期途中で電撃解任されている。昨年オフはCS進出の立役者だった野村前監督の退団劇で騒動になった。今オフも指揮官人事で大揺れの事態に発展しそうだ。

 

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