メキシコ南部で土砂崩れ、1000人が死亡か

　メキシコ南部オアハカ州で２８日未明、土砂崩れがあり、同州のルイス知事は地元テレビ局テレビサに対し、３００戸近い民家が土砂に押しつぶされ、５００～１０００人が埋もれて死亡した恐れがあると語った。

　カリブ海で発生した熱帯暴風雨の影響で、メキシコ南部や中米各地で２０日ごろから雨が降り続いており、地盤が緩んだとみられる。現場に至る道路も土砂で寸断され救出には時間を要するとされ、死者がさらに増える恐れもある。

　現場は州都オアハカの東約８０キロの山村、サンタマリアトラウイトルテペク。先住民ら約９０００人が居住しているという。

　ルイス知事は山の斜面が約２００メートルにわたり崩れたとの情報があると発言。ＡＰ通信によると、地元当局者は「当時住民は就寝中だった。大きな音がして自宅の外に出ると、山の斜面が崩れるのが見えた」と述べ、住民ら５００人が行方不明になっていると語った。

　メキシコ軍当局は救助作業に当たる兵士らをメキシコ市から空路派遣、現場に向かっているという。（共同）

　［2010年9月29日1時47分］