|
おととし、高岡市民病院で女性患者が飛び降り自殺したのは病院側の安全管理が不十分だったためとして遺族が高岡市を訴えた裁判で、富山地方裁判所高岡支部は28日病院側の過失を認め、高岡市におよそ3千440万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
この裁判は、自殺を図ったとして高岡市民病院の精神病棟に入院した女性患者(当時36歳)が、翌日、看護助手が鍵を開けたベランダから飛び降りて死亡したのは病院側の過失として遺族が高岡市におよそ6千890万円の損害賠償を求めていたものです。
28日、富山地裁高岡支部の源孝治裁判官は「入院前に自殺を図ったという重要な情報が職員全体に伝えられていなかった」と指摘した上で、「病院の看護体制に過失があった」と認めました。
その上で、女性が看護助手の制止を振り切って自殺したことなどから賠償額は請求の半額のおよそ3440万円が相当としました。
高岡市民病院の澤崎邦廣院長は「こちらの主張が認められず遺憾。今後の対応は判決内容を詳細に検討したあと決定したい」というコメントを出しました。
|