菅直人首相は26日、医師や看護師にしか認められていない「たんの吸引」など一部の医療行為について、介護福祉士などの介護職員もできるようにする法整備の早急な検討を厚生労働省に指示した。同省は来年の通常国会に関連法の改正案提出を目指している。
首相はまた、介護職員を対象にした一部医療行為を可能とするためのレベルアップ研修事業の今年度中の実施や、人材確保に向けた職員の待遇改善にも取り組むよう指示した。
介護職員による一部医療行為について、厚労省は一定の条件が整っている場合に限り、運用で認めている。しかし、介護の現場からは法律で明確に規定するよう求める声が上がっている。【倉田陶子】
毎日新聞 2010年9月27日 東京朝刊