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DNA情報の誤登録で誤認逮捕、原因は科捜研の取り違え/神奈川

カナロコ 7月16日(金)0時45分配信

 横浜市旭区の飲食店で2009年11月に起きた窃盗事件の捜査で、県警が誤登録されていた個人のDNA型情報を基に事件と無関係の30代男性の逮捕状を取るなどした問題で、県警は15日、県警科学捜査研究所(科捜研)で07年に鑑定結果の文書を取り違えたのが誤登録の原因と発表した。その後の捜査で飲食店にあった遺留物の人物が特定できたとして、県警は同日、窃盗の疑いで、住所不定、無職大井貴夫容疑者(49)を逮捕するとともに、男性にあらためて謝罪した。

 刑事総務課によると、同容疑者と男性の鑑定文書を取り違えたのは07年11月。別々の事件の捜査で採取された2人の検体について、同じ日にDNA型鑑定を行った際、男性の鑑定嘱託書に誤って容疑者の分析結果を添付し、それを基に鑑定書を作成した。このため警察庁のDNA型データベースには、男性の名前で容疑者のDNA型が登録される形になっていた。

 県警は当初、検体を採取した警察署段階のミスとみていたが、実際は「科捜研での人為的ミスだった」としている。2人の鑑定は、同じ男性鑑定員が行ったという。

 女性経営者のショルダーバッグ(現金約3万3千円など在中)が盗まれた旭区の窃盗事件の捜査では、店内に残された遺留物から鑑定を実施。データベースを検索したところ、男性の名前で登録されていたDNA型と一致したため、今年1月に逮捕状を用意した上で男性宅を家宅捜索した。任意同行を求め、事情聴取を行った際、男性の了解を得てあらためてDNA型鑑定を行ったところ、データベースとは別人との結果が出たため、男性に謝罪した上で再捜査を進めていた。

 同容疑者は県警の調べに対して、黙秘しているという。

 県警は誤登録の判明後、それまで1回だったDNA型鑑定を2回行うようにするなどの再発防止策に乗り出している。常盤一夫刑事総務課長は「何の関係もない人にご迷惑をおかけし、あらためておわびする。適正捜査を徹底していきたい」とコメントした。

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最終更新:7月16日(金)0時45分

カナロコ

 

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